GDPに関するあれこれ
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内閣府は本日、16年4~6月期の(GDP)国内総生産の速報値を公表しました。
物価変動の影響を除いた実質GDPは、前期(1~3月期)と比べて0.048%増となり、ほぼ横ばいながら2四半期連続のプラスとなりました。この成長のペースが1年間続くと仮定した場合で計算した年率換算では0.2%増でした。
GDPの約6割を占める個人消費は前期比0.2%増と、2四半期連続のプラスでした。
懸案される課題である企業の設備投資は0.4%減で、輸出も1.5%減と勢いが落ちてきました。
物価の変動を反映し、家計の実感に近い名目GDPは0.2%増、年率換算では0.9%増でした。
実は筆者は、実質GDPよりも名目GDPの数値を優先しています。
なぜなら実際に手元に残るお金がいったい幾らなのか?が重要だからです。
近年の日本はGDP(実質国内総生産)の伸びが低いイメージがあり、米国に対して劣っていることがよく比較されますが、実際はどうなのでしょうか?
米経済学者クルーグマンによれば、
「生産年齢人口1人当たりでみた日本のGDP(実質国内総生産)の伸びは、2000年以降でみれば米国を上回っている。1990年以降でも米国並みで、欧州より高い。日本の低成長は少子高齢化などが原因で、需給ギャップは米国より小さいかもしれない。」
これはとても参考になる同氏の分析です。
非常に信頼のできるクルーグマンの視点なので、私たちももう少し自信を持ってもいいのだと言われているような気がしています。
あまりにも中韓の追い上げなどで、我が国の経済はお先真っ暗のような見方をされる機会が多くなりましたが、十分欧米とも肩を並べて歩みを続けているのです。
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