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技術で勝って、商売で負けていませんか?

メディアテックの現況が表す事

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MediaTek.jpg台湾のメディアテック(MediaTek)の苦戦が伝えられています。

同社は半導体の開発や設計に特化して自社工場を持たない(ファブレス)業態で伸びてきた会社です。

メディアテックの名前が一躍知られるところとなったのは、格安スマートフォンの仕掛人とも言える、半導体を売るためにスマホを簡単に生産できる設計図と一緒に生産メーカーに提案するビジネスモデルを編み出したことでした。

米クアルコムとの競争を通じて、スマホ用に半導体を売るアイデアとして両社が作成した設計図が出回り、スマホの汎用品化を加速させた戦犯だという訳です。
この設計図さえあれば、新興国の名も無い企業でさえ、格安スマホを生産して販売できる、という流れを作ったのです。

これはこれで足跡としては悪くないはずです。
ところが、このビジネスモデルも長続きはしませんでした。
自らが蒔いた種である格安スマホ自身の普及によって、本業である半導体販売は競争が激化し、業績が急速に悪化してきたのです。

スマホ自体の時代が終わった訳ではありません。
今後も新興国を中心として売れ続けるはずです。
ただビジネスとしての旨味が無くなりつつあるのです。

そこでメディアテックが考えたのが、自動運転技術などの車載向けや人工知能(AI)などに使う半導体に狙いを定めるということです。

台湾におけるハイテク系企業の業績動向は、世界のIT景気の先行指標と言われています。
世界の工場が集積しているからです。

中でも、工場は持っていませんが先頭集団を走っているはずのメディアテックの苦戦が何を物語っているのかを考える事が重要です。さらに同社に限らず、世界中のハイテク系企業がターゲットとして考えているのが車載向けやAI、医療分野です。

従ってこれら新分野においても、いずれは過当競争が避けられないのです。





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