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技術で勝って、商売で負けていませんか?

ベンチャー企業について考えてみる NO.2

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idea.jpg今日の冒頭は、ノーベル経済学賞受賞者である、米ジョセフ・スティグリッツ氏の提言からご紹介したいと思います。

「近年、商品を実際に買う可能性のある顧客、特に富裕層を対象に、広告費やマーケティング費を最も効果ある形で投入できるよう様々な知的努力が投入されてきた。しかし、こうしたイノベーションを持たらした才能が、もし、もっと基礎的な研究や、あるいは新製品につながるような応用研究に投じられていれば、 人々の生活水準はもっと上がっていたかもしれない。

(SNSでつながるのもいいが・・・・・)もちろん、米SNS(交流サイト)のフェイスブックやツイッターによって、人々がよりつながることは価値あることだ。ただ、レーザーやトランジスタ、チューリング機械(計算模型)、ヒトゲノムの解読といった、数多くの変革をもたらすような革新的な製品開発につながるイノベーションとは比べようもない。」

なるほど、厳しくも頭の痛い指摘であり、否定のできないところをつかれました。
やはりノーベル賞の受賞者ともなれば、技術ベンチャーの登場を強く願っている、ということなのでしょう。

ただ、一応ITビジネスに携わっている端くれとして巨匠スティグリッツ氏(良書「入門経済学」を購入して勉強させてもらっていますが)に対して反論するとしたら、上記のようなインターネット系メディアの登場によって、同氏が期待するような技術系ベンチャーが起業する敷居も格段に下がった、という点を猛烈にアピールしたいと思います。

例えば知っての通り、クラウドファンディングの登場がそうです。
とにもかくにも、世界中を見渡せば、我々が知らないだけでありとあらゆる世の中の為になるような技術系ベンチャーがいまかいまかと日の目を見るチャンスを虎視眈々と狙っているのではないでしょうか。


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