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COP21について

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cop21.jpg今月末(11/30〜)から、仏パリでCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)が開催されます。

ポスト京都議定書と言われて久しいのですが、日本がどこまで国際社会で存在感を示すことができるのかが問われています。

京都議定書は、1997年に京都市で開催されたUNFCCC(気候変動枠組条約)の第3回締約国会議(COP3)で採択されました。第1約束期間(2008_2012年)での削減の取り組みである先進国全体で1990年比5%の削減、という目標は達成されそうで、日本も5ヵ年平均で基準年比8.2%減となり、京都議定書の目標である基準年比6%減を達成する見込みです。

ところが、2012年のCOP18(ドーハ)で決定された、第2約束期間(2013_2020年)については、当初目標を1990年比-25%と表明していましたが、2011年の東日本大震災の影響で、2013年のCOP19(ポーランド、ワルシャワ)において2005年比-3.8%を暫定的な目標として修正することを表明したのでした。京都議定書の第2約束期間については欧州諸国のみが参加して、日本は不参加の立場を取っているのです。

いずれにしてもこれらの経緯を受けて(参考:COP20は2014年12月ペルー、リマで開催)の今回のCOP21に対しては、日本が表明する内容によってはこの分野での国際的な立場が怪しくなるという訳です。

安倍首相もスケジュール調整を行って、出席の方向性を打ち出していますので尚更です。
米国や中国といった両大国も、COPが始まった当初は消極的でしたが、ここにきてしっかり国際的な役割を果たしていこう、という立場に変わり日本とは対極を行くようになってきたことを付け加えておきます。

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