ドイツから見た日本
同じ第二次世界大戦の敗戦国として、戦後の復興速度ではライバルのように見られることもあるくらい、我が国とドイツは歩調が同じくして国力をお互いに高めてきました。
特に経済の分野では、という条件つきですが・・
例えば製造業の分野では、自動車産業を中心として何かとライバルと目されている両国であることに間違いはありません。
今回はそんなドイツから見た日本のイメージというテーマで、やり過ごすことができないような調査結果が出ていましたので、ご紹介したいと思います。
設問の内容は、「日本が世界にいい影響を与えているか?」というものです。
これに対して、イエスと答えたドイツ人が、以下のように変遷しているのです。
2012年 58% → 2014年 28%
反対に、「日本は世界に悪い影響を与えている」と考えるドイツ人は増加しています。
2012年 29% → 2014年 46%
対日感情がこれ以上に悪い国は、中国と韓国しかありません。
これらの調査結果については、我々国民はもう少し危機感を持つべきだと考えますが、いかがでしょうか?
理由はいろいろ推測できますが、当該文章の中には、
「脱原発にカジを切らなかったのと、借金を重ねて景気を支える危うい国のように日本が見えるから」と分析していました。
確かに的を得ていると思います。
ただ筆者は、それだけがイメージ悪化の要因ではないと考えます。
つまり、こういうことです。
国内総生産(GDP)世界2位の座を10年以上も前に日本に奪われたドイツにとって、中国に追い抜かれた日本は、もはや日の出の勢いの国家ではなくなった、ということです。
言い換えれば、ドイツにとって日本は強いライバルではなく、勢いを失った斜陽の国だと思うようになったからではないでしょうか。
欧州の盟主の座についたドイツは自信を深めているのです。
我々はもう一踏ん張りしないといけないと思っています。