セブンイレブンはまだ盤石か?
激戦が相変わらず続いているコンビニ業界ですが、業界地図・勢力図はそんなに変わってないのかもしれません。
この8月には、ファミリーマートとサークルKサンクスの統合に向けた打ち合わせが本格化する予定で、2位の座が脅かされてきたローソンも黙ってはいないでしょう。
そんな中、王者であるトップの座に君臨するセブンイレブンは今でも盤石なのでしょうか?
実は私、大塚の考えでは1〜2年前までは「イエス」の答えでしたが、最近ではそうでもなくなってきました。
コンビニ業界特有の経営指標である、日販と呼ばれる1店舗当たりの1日の平均売上高だけを見ていれば、セブンイレブンは他社を今でも圧倒しているはずです。
ところが最近になってセブンイレブンを訪れるたびに思う感想が"少し飽きてきた"、というものです。
確かにセブンプレミアムと呼ばれるPB商品の広がりやドーナツ販売への展開など、あの手この手で戦略を打ち出していますが、店舗内にある商品全体的にPB商品が多過ぎたり、商品ジャンルによっては他社に比べて品揃えが弱かったり、といった感想を持つようになってきたのです。
もう少し具体的に説明しましょう。
例えばこの季節特有の人気商品であるアイスクリームですが、セブンイレブンの品揃えは他社より弱い気がします。
さらにコンビニ商品の中では、差別化を打ち出すために最も重要だと言われている弁当類ですが、あれだけ力を入れてきて自信も持っていたはずですが、少し商品力が落ちてきているように感じます。
そしてチケット類を販売するローソンのロッピーに対応しうる機能も、まだまだセブンイレブンは弱い気がします。
外に目を向けると、また違った風景も見えてきます。海外進出のことです。
米国への進出こそ先行してきたセブンイレブンですが、アジア方面への進出では特にベトナムではファミリーマートに先行を許しているのです。
以上のように、総合的に見れば今すぐに2位以下の他社に逆転を許す、という状況ではないにせよ、今以上に店舗力を強化していかないと、いつどこに業界盟主の座を譲るかわからない時代が近づいてきているように思えるのです。