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技術で勝って、商売で負けていませんか?

新規ビジネスとネットの親和性

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thinking.jpgNTT東日本と西日本は、今年の2月にこれまでにないサービスを始めたことが話題になっていました。

「光コラボ」という光回線の卸売りをするサービスです。これを利用することによって通信サービスを提供する企業の新規参入が促されました。

早速、このサービスに目を付けたのは、当該通信サービスを提供する企業側だけではなく、これら光回線ネットサービスを提供する携帯電話会社やインターネットプロバイダなどの情報を比較するサイトを立ち上げた企業です。

いかにも、サイトによる情報提供に適した分野であり、親和性の高いジャンルだと思われます。

一般的に今回のケースもそうですが、他にも旅行情報や金融情報など、情報の網羅性を要求される分野へのサイト開設を伴った参入は理にかなっていると言えます。今時は情報を広範に、かつ深くサイトに集める必要があるので、無料で情報を提供して、広告ビジネスで収益を上げていく、というのが王道です。


ただここからは、こうした傾向に警告を発する専門家も存在するということで、一説ご紹介したいと思います。ノーベル経済学賞の受賞歴がある米ジョセフ・E・スティグリッツ教授の意見です。

「近年、商品を実際に買う可能性のある顧客、特に富裕層を対象に、広告費やマーケティング費を最も効果ある形で投入できるよう様々な知的努力が投入されてきた。しかし、こうしたイノベーションをもたらした才能が、もし、もっと基礎的な研究や、あるいは新製品につながるような応用研究に投じられていれば、人々の生活水準はもっと上がっていたかもしれない。」

「(SNSでつながるのもいいが・・)もちろん、米SNS(交流サイト)のフェイスブックやツイッターによって、人々がよりつながることは価値あることだ。ただ、レーザーやトランジスタ、チューリング機械(計算模型)、ヒトゲノムの解読といった、数多くの変革をもたらすような革新的な製品開発につながるイノベーションとは比べようもない。」

いかがでしょうか?辛口の意見です。

スティグリッツ教授の「入門経済学」は私の好きな書籍でもあり、いつも手元に置いておきたい一冊です。

日頃において、IT分野の仕事をしている私ですが、こういった意見を聞くことも好きです。

いつも謙虚で素直でありたいと思っています。

「人が成功するために、最も重要な資質を1つだけ挙げるとすれば、それは"素直さ"だ。」松下幸之助

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