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技術で勝って、商売で負けていませんか?

"オーガニック"にこだわりますか?

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vegetable.jpg過去にないくらい、食や身につける衣料などにおいて、オーガニックがもてはやされています。

例えば、食の分野ではイオンが扱うオーガニックのイチゴジャム。衣料品の分野では無印良品のオーガニックコットンを使ったシャツなど。



ここでおさらいですが、オーガニックとはどういう意味で何を差し、どんな栽培手法がオーガニックを名乗っていいのでしょうか?

まずオーガニックとは有機栽培と同じ意味です。

具体的には、農薬を使わず、同時に条件はそれだけにとどまらずさらに化学肥料も使わない農法です。

従って、農薬は使っていないが化学肥料を使っている場合は無農薬栽培を名乗っていいのですが、オーガニックを名乗ってはいけません。

ちなみに、オーガニックコットンとは、3年以上に渡って有機栽培を続けた土地で採取した綿花のことを言います。

筆者は、自称週末ファーマーを名乗っていますが(笑)、毎週末のように畑に出かけてたっぷり汗を掻いています。

先日、筆者の英語学習の先生との間の雑談で、当該農作業が話題になりました。その際に質問されたことが「君はオーガニック栽培をしているのか?」というものでした。

筆者の答えは「ノー」です。
無農薬農法は実践していますが、化学肥料は使っているからです。

当然、化学肥料を使っていることに対する批判はありませんでしたが、何やら気まずい空気を筆者が勝手に感じたのは時代がなせる技でしょうか?

ではなぜ、オーガニック栽培を実践しないのか?と言えば、手間が数倍かかるからです。

作物の生育はかなり遅くなってしまい、その間、成長する前に害虫に侵されていまう危険性も高まります。

新人若手農家の中には、志し高く"オーガニック"農法にこだわって農業をスタートした割には、余りにも手間がかかるため途中で挫折して止めてしまった、という事例もあります。

ここで言いたかったのは、オーガニック栽培で育てた農作物以外はすべて害で、食べることは危険なのか?という点です。

筆者は決してそうとは思いません。
こだわるべきは味であり、鮮度であり、旬な野菜を最適な時期に市場に出せるか、という点だと思うのです。もちろん、味を向上させるための含有栄養成分の最適なバランスも必要です。

そこで勝負するためにはどうしてもオーガニックでなければいけない、という結論に至ればこだわるべきでしょう。

つまり、オーガニックありきではない、ということです。




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