Interop Tokyo 2010 で枯渇対策を叫ぶ
タイトル、「世界の中心で愛を叫ぶ」をイメージしながらつけてみたんですが、なんだか中途半端ですね。セカチュー、映画見ましたが、長澤まさみがムチャクチャかわいく、やがてムチャクチャ切ない、印象に残る映画でした。
って話はさておき。
今週はInterop Tokyo 2010。幕張で開催されるインターネット業界の一大トレードショー。Shownetとして、実際に各社の機器を使ってネットワークを組んで運用するので、業界の名だたる技術者が会期前から会期終了後まで、気合入れて働くことでも知られます。JPNICのInternet Weekは、Interopのような華やかなトレードショーではありませんが、志向性は良く似ていまして、とある方曰く、「Interopが体育祭なら、Internet Weekは文化祭」ですって。言いえて妙だと思います。
昨年に引き続き、IPv4アドレス枯渇対応タスクフォースとして、ブースを出すことができました。関係の皆さんのご努力に感謝です。パネル展示以外に、ソリューションに関する動態展示もありました。そうそう、大元さんにも説明員をしていただきました。ありがとうございます。
ちょっとだけ雰囲気を見ていただく写真を。
展示はこのブースステージの裏や横にありまして、ステージでは、午前中は実際にIPv6ネットワークの設定を体験していただく、ハンズオンセッション。午後は、関係者によるプレゼンテーションと、合計20セッション以上準備して、皆様をお待ちしておりました。
ブースセッション、こんな感じでたくさんの方々に見ていただきました。
僕は10日木曜日の最後のセッションで、
- パネルセッション
- IPv4が無くなったらどうなるの?
~枯渇問題と現実解~パネルチェア:山口 英(奈良先端科学技術大学院大学)
パネリスト
前村 昌紀((社)日本ネットワークインフォメーションセンター)
仲西 亮子(三井情報株式会社)
というところに登壇。隙あらば喋っていましたが、やはり山口英さんの迫力と説得力には遠く及びません。
英さんから「前村君どうなのかね」とツッコミをいただいたのが、次から次に登場するクラウド事業者におけるIPv6対応。全ての機械がインターネットに面しているとは限りませんが、とにかくハードウェアの物量が半端ないですし、サーバである以上、NATが対応になりませんから、IPv4アドレスがなくなった瞬間に凄い勢いで困ることになるでしょう。
クラウド事業者への働きかけ、タスクフォースとしても課題と言えます。
悲観ばかりではなく、希望的な材料も増えてきました。
Softbank(BBIX) の"IPv6 for Everybody!"が2月にプレスリリースされました。これはIPv6アクセスをトンネリングで提供するもので、ソフトバンク以外のプロバイダにもOEM提供可能だそうです。また、2011年4月を目途に、NTT東西のNGN(フレッツ光ネクスト)越しにIPv6アクセス(今のフレッツのようにお客さんとISPをつなげる)が実現する予定です。
こんな感じでアクセスのほうも目処が立ちつつある中、大手のISPは皆さん、既に具体的な対応策検討に入っていて、IPv4アドレス在庫枯渇までに、対応サービスを提供するということを非公式ながら打ち出していらっしゃいます。
こういった進捗一つ一つが、また良い刺激や相乗効果となって、新たな進捗を呼び込みますので、今後は目に見えて対応が進んでいくことと思います。
来年のInteropの時期は、正にIANA中央在庫枯渇の直前になっていますので、本件に関して数々の正に現実的なソリューションとともに、盛り上がっていることだと思います。