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グロービッシュ的なもの:団体職員編

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実に半年振りの投稿です。その間にばんちょ~も居なくなって、いたたまれないです。本当に、毎日とか、そういうペースで投稿なさる方を尊敬して止まない、でもあまりに高み過ぎて、チャレンジもできない団体職員であります。

永井孝尚さんの記事、”ネイティブは日本人が英語を理解できないことを理解できない。だから「グロービッシュ10の基本ルール」”に強く共感した、という話が、半年振りの投稿でございます。

(こうやって参照する回数、永井さんが一番多いような。恐縮です。)

まず「ネイティブは日本人が英語を理解できないことを理解できない」が、かなり曲者です。:-p 

一見、何かを理解できない、なんてこと、難解だとは思えないです。次に、日本語ネイティブである日本人は、外人が日本語を理解できないことなんて、そんなもん常識です。ここで「日本語」を「英語」に変えただけなのに、どうも状況は一変する、と。

ここに、現在の全球的な公用語である英語と、そうでない言語の違いがあります。「現在の」とつけたのは、昔はそうでない時代があった、という認識に立っています。フランス語とか。英語だっていつしか全球的公用語ではなくなるのでしょうか。次はなんですかね?中国語?スペイン語?いつ頃?

IBMはもちろん米国の会社ですから、英語が公用語であることは当たり前に思えます。これが非英語国の会社だと、雰囲気は変わります。僕は前職がフランスの会社でしたが、職場での共通語は英語でした。フランス本国以外の国では、フランス語ができる人間じゃないと他の国でも雇わない、というわけに行かないわけです。それくらい英語は全球的公用語として通用しているわけですね。

(奇遇なことに、永井さんが取り上げたジャンポール・ネリエールさんもフランス人ですね。)

僕の前職では、本国フランスの人間含め大部分ノンネイティブに囲まれていたことになります。また、そういう職場だと、ネイティブの英語話者も、英語が普通だなんて思いませんから、スラング・比喩・微妙な問いかけなどきわめて少なかったし、何よりもグロービッシュの基本ルール1:「話を理解してもらおうとするのは話し手・書き手の責任であり、聞き手・読み手の責任ではない」が明快に分かっています。そりゃ当然。雇い主がノンネイティブなんですからね。

実際、ノンネイティブ基調の職場は、言葉の意味ではやりやすいです。当時本国フランスの人間とも、まずは英語下手で共感しあい、その上で、そのペースで、必要な意思伝達や共通認識の醸成を行えるのです。

つまり、前職の場合、もっとも優位な立場の人々はフランス語を母国語としながら、海外展開するときに、本国以外の人間とは、仕方がないから英語で喋る、という力関係があったわけですが、この「仕方がない」がなくなると、「英語が普通」以外の何者でもなくなる、ということです。

これ、グロービッシュならぬ、グロニーズ、あら、意味分からなくなりますね、日本語のグローバル版、なんてことを考えると、少し分かってきます。永井さんのところに挙げてある基本ルール10個、日本語でノンネイティブ向けにやろうと思うと、結構大変ですよ。取り組みやすいのは、4(短い文章)、5(発言の反復確認)ですが、1(基本単語縛り)、6,8(比喩・ユーモア禁則)あたりは、如何に我々が日本語で、基本を超える難しい単語と比喩を日常的に使っているかを思い知らされます。

現在僕がもっとも濃く付き合っている外国人は、豪州人。役員を務めているAPNICという団体のオフィスが豪州で、社長が豪州人で、幹部職員にも豪州人が多い。10数年付き合っていますが、当初はコミュニケーションを取り辛かったことを覚えています。

今は、例えば社長と1対1の局面で、困ることはありません。僕の英語運用能力が少しは向上したこともあるのでしょうが、彼らもグロービッシュ的な考え方に相当適応したんだろうと思います。チーフサイエンティストという人がいて、とっても早口で高尚な英語を饒舌に話していた人なのですが、この10年間で、当初まずはゆっくり発音するようになり(後にゆっくり過ぎたのをちょっと戻し)、徐々に平易な表現が増えてきて、とてもわかりやすくなりました。今は、30分で100枚のスライドを喋りきるような速度のスピーチでもだいたい分かります。彼らは、アジア太平洋地域の会員たちと意思疎通するために、かなりの適応努力を払っているのだと思います。

そういう感じの僕ですが、ネイティブ同士がプライベートな話をガンガンやっているような局面の英語は、全滅に近く分かりません。仕事仲間との酒の席だったりして、分からないからといってイチイチ会話を止めるということも野暮な感じなので、やりません。こちらは、重要度が低い運用能力だと思って、かなり諦め気味です。本当は憧れているんですけれど。

。。。ちょっと長くなってしまったので、後日続編を書くと思います。本日はこの辺で。

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