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SIerにもマーケが必要では?

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SIerこそ、マーケが必要なのではないかなと最近思います。

御用聞き営業によって、それなりに収益をあげることができているのでどうしてもおろそかになりがちなマーケ(特にマーコム、広報系と プロダクトの調査)。

その結果何がおきているか。

将来性の薄いベンダーの商品を担いでしまい、あまり売れないとか、
事前調査が足りずに、販売を決めた製品が日本市場から撤退することになってそのとばっちりを受けたり、日本語化のときにトラブルがあったり・・・

これは、全部とはいえませんが、ある程度事前調査をしていれば防げる場合もあるのではないかと思うのです。

私の知っているある会社さんでは、エンジニアが3つの製品(仮にABC とします)を徹底的に調査し、どの製品を販売するのかを決めました。

エンジニアの視点で見れば、一番画面回りのカスタマイズもしやすく、設計思想も しっかりしているAという製品の評価が高かったのですが、 よい製品が売れるというわけではないのがこの世界。

この時点で実はAは会社の業績が悪化しており、将来の製品開発プランも 不明確になってしまっていました。 Windows版からWeb版への移行もスムーズではありませんでした。

しかし同社では、Bはカスタマイズしにくいなどの理由で、Aを取り扱う ことに決定してしまったのです。

その後の話は書くまでもありません。サポートがなっていない、社員は少ない、レスポンスも悪い。そのうちAの日本法人はなくなり、買収され・・・

この選定にマーケ担当が関わって、ちゃんと調査をしていれば。
エンジニアと違う視点でモノを見ていれば・・・そんな風に思ってしまうのです。

このようなことが他でもいろいろとおきているのではないかと思います。

それから視点をマーコム・広報にうつすと、

せっかく画期的なことをやってもメディアに露出しないという問題があります。

お客さんと社内にだけ目が向いており、メディアに向けて説明をしていない中堅SIerさんは意外と多いように思うのです。

記事が出ないし、どうやったら記事がのるかもわからないので、露出を高めるためにとりあえず広告だけ出してみるとかいうことが行われています。

また、マーケ担当というのがいない場合も多く ひどい場合はペケ社員(釣りバカのハマちゃんのような人?)が兼務などということもあるようです。

そうすると、飛び込み営業やテレマーケティングの巧みなセールストークを真に受けてしまい、、まったく売れていない雑誌に広告を出したり、 思いつきで行動したりして、結局成果があがらず、無駄なお金を使い、

「やっぱり、マーケ(マーコム)っていらないよね?効果がないよ。お金がかかるだけだよ」

とかいう 妙な結論に落ち着いてしまうことにもなりかねません。

もちろん成果が評価されにくいために、どうも力が入りにくいというのあることでしょう。

売上に結びつくようなお客さんを開拓できるようなセミナーを運営しても、営業のように 売り上げに応じてのボーナスをもらえるような仕組みがないのです。

いろいろな問題がありますが、個人的にはSIerにこそマーケが必要だと思うのです。

この話をある方にしたら「いやー、SIerにはマーケはいらないでしょ?御用聞き営業とエンジニアがいれば大丈夫でしょう?」といわれてしまいましたが、皆さんはどのように考えられていますか?

#本文中ではマーケという言葉で、プロダクトマーケ、マーケティングコミュニケーション(マーコム)、マーケティングリサーチ、広報などを論じています。

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