「Don't Think~兄貴と紳士のお正月AMD~」に行ってきました
Phenom IIの発売を記念されたAMDのイベントがありましたので行ってきました。
Phenom IIの性能アップに貢献している箇所に関してスライドに提示されていました。
CPUのコアの部分の改良で3%、L3増量で5%、周波数アップで12%向上し、トータル20%向上するようです。
またPhenom(Agena)とPhenom II(Deneb)とのダイサイズ及びトランジスタ数は以下のように変わっています。
CPU | プロセス ルール(nm) |
L2/L3 (MB) |
ダイサイズ (平方mm) |
トランジスタ 数(M) |
---|---|---|---|---|
Phenom II(Deneb) | 45 | 2/6 | 258 | 785 |
Phenom(Agena) | 65 | 2/2 | 285 | 450 |
もしAMDのL3が6T SRAMならば、Phenom IIのL3増量のトランジスタ数は192Mとなり、コア等に43M程度増えていることになります。この増量分程度で3%向上させたのでしょうか。
今回のイベントで一番に気になっていたOpenCLのデモが公開されました。
上の層に水を、下の層にニトロを入れて、その間を木で仕切ったモデルのシュミレーションが行われました。下の層のニトロに火を入れると、燃焼して境界の木が燃え、爆発もしくは消火するデモが実際に行われました。
このシュミレーションは面白かったですね。まだCPUでした動かないようですが、OpenCLの目玉であるGPUも活用されればまた違った規模のシュミレーションが見られるかも知れません。
また、Phenom IIは、オーバークロック耐性も高くなり空冷で4.0GHz近くまで上がるそうです。海外ではLN2(液体窒素)で冷却して6GHzまであげた結果を出しています。また、1月11日にOverClocl Worksの方が6GHzまであげるイベントが予定されています。
私のPhenom X4 9950BEは、3.2GHzまでしか上がらなかったのでPhenom IIに換装することでどこまで向上するか楽しみです。
また、OverClock Worksの方がAMD OverDrive(AOD)でCPU電圧を1.45V以上上げる方法をレクチャーしていました。BIOSで上げてからAODで再設定すればいいようです。今回のイベントでもっともためになったことでした。
ロードマップも公開されました。
これを見ていて思ったのは、AMDは2010年までDenebを出し続けることです。この間アーキテクチャの変更を行わないため、周波数の向上でライバルに迫る予定なのでしょうか?
AMDは、過去に製造の習熟で初期から後期にかけて周波数を大幅に向上させています。
130nmでAthlon 64を2.2GHz→2.6GHzまで向上しています。90nmのAthlon 64 X2系(939&AM2)は、2.4GHz→3.2GHzまで到達しています。65nmのAthlon X2系は、2.5GHz→3.1GHzまで向上させています。
Phenom IIのモデルナンバーは、3.0GHzで940、2.8GHzで920のため、0.2GHz=20アップとなる計算になります。また、モデルナンバーの限界と思われる995(最後の5はDDR3対応)まで行くには、0.5GHzまで向上できることになります。
過去のプロセス習熟を考えると0.5GHz程度は向上しそうですし、もしそれ以上伸びるのならば久々にFXブランドが復活するかも知れませんね。
なにかの間違いのようなだと思いますがアイドル時の消費電力が公開されました。えぇ、間違いですよね。Phenom II X4 940を買ったのでPhenomと比較してみます。
ついでに、イベント当日にPhenom II X4 940 BlackEdtionを購入したため、ニット帽を手に入れました。
さて、これから換装することにします。どこまでオーバークロックできるか楽しみです。
Phenom II X4 940BEの換装記事は「Phenom II X4 940BEに換装した」を参照してください。