「顧客満足度向上」と言って「売上」の会議しかしない人たち
社外セミナーの後、コンサル系の講師たちと飲んでいる中で、
多くの組織、企業が企業理念や方針、場合によて重点戦略として
「顧客満足度向上」、「お客様に喜びと感動を」「お客様満足度に注力」
を上げているが、それらの会社の実際の毎週の会議では、その時間の99.9%が「受注、売上などの数字だけ」に費やされているということが話題になった。
場合によっては、
「顧客満足度向上!」
と壁に張ってある会議室の下で売上必達の話ばかりして、お客様満足度の状況については一切話をしないというような場合もあるというのだ。
皆さんの会社では考えられないかもしれないが、そんな会社や部門がまだまだあるのだ。
とはいえ、お客様の満足度を上げるより売上を上げるほうが先ではないかという、疑問を持つことも多いだろう。 自分なりに整理しておく必要がある。
以前、私が生徒として参加したある研修で、お客様と社員の満足度を向上させるための事例のビデオを見た後に、同じ班の部長たちに
「お客様と社員を満足させれば、会社の業績はあがると”本当に”思います?」
と、少し意地悪い質問をしてみた。
答えは、みんな同じだった。
「景気や状況により、短期で見れば難しい場合もあるかもしれないが、中長期では間違いなく上がる」
である。
その理由は、
・お客様は、更新時の商談や他のシステムの商談にも声をかけてくれる
・そのお客様が他のお客様に評判を伝えてくれたり、自社の営業担当を紹介してくれる
・お客様に喜ばれたことが自分たちに伝わってくれば、担当した社員は数字以上の達成感を感じられ、さらなるパフォーマンスを発揮する
というものだ。当たり前のことだが、シンプルでわかりやすいではないか。
しかし、この単純なロジックを日々の業務で、実践していくことは、実は非常に難しい。
だからこそ、実践できる会社、チームこそが競争に勝ち成功できるのだ。
顧客満足度が下がる、上がるは、製品特性、会社のポジションや社会の状況により大きく変わってしまうので、高い満足度を得たからといって安心できないし、悪いからといって、会社や仕組み、製品のせいにして文句ばかり言っても始まらない。
個人、自部門で、日々、お客様の満足に貢献するための様々な工夫をする文化がを作ることが重要だろう。
私も今年中に、
・お客様用のコミュニティを構築
・提案力をアップを満足度につなげる
・お客様の満足が営業の遣り甲斐になるような仕組み
など、他の部門とは違う視点で「満足度を向上させることで業績を向上させる」ことにチャレンジしていきたいと考えている。
皆さんも、個人、あるいは自部門のアクションとしてチャレンジみてはどうだろう。
おっと、その前に、
「自分たちの会議の内の何パーセントが顧客満足度向上アクションのために使われているか」の検証をわすれずに。