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グローバル化する中で日本人はどのようにサバイバルすればよいのか。子ども×ICT教育×発達心理をキーワードに考えます。

【簡単に考察】国家資格キャリアコンサルタント(第1回から第3回)

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先日は第3回国家資格キャリアコンサルタント試験の合格発表日でした。なるべく多くの方にサクラ咲くのお知らせが来ていますように。そして、第4回の出願締め切りは2017年4月11日。残り数日になりましたね。

第5回試験向けの養成講座は今月からいよいよ始まります。これを機に国家資格キャリアコンサルタント(第1回から第3回) 試験結果や合格率はどうだったを振り返りたいと思います。

なお、これから書くことはすべて筆者の主観・私見です。認識の誤りがあるかもしれません。受験の考察メモを読むような感覚で、お読みいただけましたら幸いです。

「日本キャリア開発協会 (JCDA)」と「キャリアコンサルティング協議会」の試験結果(第1回と第2回)

国家資格キャリアコンサルタント試験の特徴は、

  1. 二つの団体(日本キャリア開発協会 / キャリアコンサルティング協議会)で受験可能
  2. 学科問題は両団体ともに共通
  3. 論述問題とロールプレイの試験は、団体ごとに出題内容が異なる

という三点です。
2016年にキャリアコンサルタントが国家資格化してからまだ一年のためなのか、第1回試験と第2回試験では二つの団体で合格率に差がありました。まず第1回試験の結果と第2回試験の結果を併記して、比較・検討しますね。

日本キャリア開発協会 (JCDA)
以下、https://www.jcda-careerex.org/files/result/113summary.pdf のデータを引用しました。表示のみ筆者が加工しました。左側が第1回試験の結果、右側が第2回試験の結果です。
【学科試験】

  • 受験者数 1,028人 / 1248人
  • 合格者数  763 人 / 934人
  • 合格率   74.2% / 74.8%

【実技試験】

  • 受験者数 1,376人 / 1,569人
  • 合格者数  709 人 / 932人
  • 合格率   51.5% / 59.4%

※実受験者数:1,675人 / 1,781人
---
【学科、実技試験 同時受験者】

  • 受験者数 729人 / 1,036人
  • 合格者数 271 人 / 525人
  • 合格率  37.2% / 50.7%

キャリアコンサルティング協議会 (以下、CC協議会)
以下、hhttps://www.career-shiken.org/files/grade2goukaku_C_2nd.pdf のデータを引用しました。表示のみ筆者が加工しました。
【学科試験】

  • 受験者数 1,167人 / 662人
  • 合格者数  945人 / 511人
  • 合格率   81.0% / 77.2%

学科試験の問題はJCDAと共通。
【実技試験】

  • 受験者数 1,000人 / 804人
  • 合格者数  716人 / 597人
  • 合格率   71.6% / 74.3%

※実受験者数:1,509人 / 1,027人
---
【学科、実技試験 同時受験者】

  • 受験者数 658人 / 439人
  • 合格者数 389人 / 295人
  • 合格率  59.1% / 67.2%

国家資格キャリアコンサルタント試験(第1~第2回)の難易度はどうだった?

第1回・第2回試験のデータを比較すると、実技試験の合格率は二つの団体の間で10%以上の差があります。とはいえ、第1回に比べれば、格段に差が詰まりましたので(20.1% → 14.9%差)、両団体での調整があったと考えられます。

[参考として:実技試験の合格率の推移]

  • JCDA  51.5%(第1回) / 59.4%(第2回) ←約5~6割
  • CC協議会 71.6%(第1回) / 74.3%(第2回) ←約7割

合格率だけ見ると、一見CC協議会の方が受かりやすいかのように見えます。しかし、論述問題の過去問を見ていただくとわかるように、出題内容が団体ごとに異なります。実技試験の基準もJCDAとCC協議会では若干、採点基準が異なるようです。私が受験したJCDAでは「経験代謝」「傾聴」ロジャースの3つのスタンス、等が重視されている印象でした。

クライエントの体験・経験を丁寧に傾聴し、「その経験をしたときにクライエントはどんな気持ち・感情だったのか」も丁寧に訊いて共感していくか、ポイントなように受け止めました。あくまでも私の個人的な解釈です。

一方、CC協議会で受験した人の話を立ち話でちょっと訊いた限りでは、「キャリア技能士試験に近いスタンスだったようだ」と感じた次第です。クライエントの悩みを解決するという意識も必要なのかな? と筆者が思った次第です。論述問題だけ比較しても、CC協議会の問題はキャリア技能士2級に近い方向性を感じます(筆者の主観です)。

【補足】過去問題は、両方の団体のウェブサイトで公開されています。リンクを張るには許諾が必要なため、「キャリアコンサルタント 過去問題」で検索していただけましたら幸いです。

二つの団体で差が出ないように微調整しているご様子が出題の仕方の変更から見えますし、CC協議会で受験した方が受かりやすいという判断はできません。学科は両方の団体で共通、論述試験および実技試験は団体ごとに求める方向性が若干違い、採点基準にも違いがあるようだ、という認識をしています。

国家資格キャリアコンサルタント試験(第3回)の難易度はどうだった?

今回は学科の合格率が63.3%、学科の平均点は71.6点。学科試験が前回より難しかったことが数値から伺えました。
第2回の学科試験の結果は、

  • 受験者数 1,248人
  • 合格者数  934人
  • 合格率   74.8%
  • 平均点 74.5点
    でした。

今回の実技試験は、合格率が61.9%、平均点が93.1点(35.4点 / 58.6点)でした。
前回の実技試験は、

  • 受験者数 1,569人
  • 合格者数  932人
  • 合格率   59.4%
  • 平均点 92.6点(36.0点 / 57.4点)
    でした。

【第3回試験の時の簡単な考察】
学科試験に限定すれば、合格率が七割台から六割台に下がっています。難易度が上がった可能性が考えられます。

[参考として:学科試験の合格率の推移]

  • JCDAで学科を受験した人の合格率  第2回 74.8% → 第3回 63.3%
  • CC協議会で学科を受験した人の合格率 第2回 77.2% → 第3回 66.1%

実技試験の難易度は、JCDAに限定すれば第2回も第3回もほとんど変わらなかったようです(2.5%差)。CC協議会は、8.6%下がりましたので、実技試験の採点が以前より厳しくなった可能性が考えられます。

[参考として:実技試験の合格率の推移]

  • JCDA 59.4%(第2回)→ 61.9%(第3回)
  • CC協議会 74.3%(第2回)→ 65.7%(第3回)

論述問題の平均点は7割を超えている(36/50点 = 0.72 → 72% )ので、論述で点を稼いでロープレの取りこぼしをカバーする人が多かったぽいですね。今回は学科の平均点が71点(合格ラインは70点)だったので、「学科の取りこぼしがあったかどうか」が合格できるかの分かれ目だったかも?と感じた次第です。

さらに詳しい考察&試験対策は、以下の記事に考察を書きました。もしよろしければ、こちらも合わせてご参考くださいね。より多くの皆さまに吉報が届きますように!

[参考]【やってみた】国家資格キャリアコンサルタント試験 試験対策と勉強方法:教育ICT研究室:オルタナティブ・ブログ
http://blogs.itmedia.co.jp/kataoka/2017/02/career-consultant.html

初出および編集履歴について

  • 「はじめに」「国家資格キャリアコンサルタント試験(第3回)の難易度はどうだった?」の部分は、新規書き下ろしをしました。
  • 第1回試験の情報も新規に盛り込みました。
  • 「『日本キャリア開発協会 (JCDA)』と『キャリアコンサルティング協議会』の試験結果(第2回)」の部分は、ITmediaオルタナティブ・ブログに掲載していた「【やってみた】国家資格キャリアコンサルタント試験 私なりの勉強法」の「日本キャリア開発協会 (JCDA)とキャリアコンサルティング協議会」の部分から当記事に移動し、改稿しました。

編集履歴: 2019年7月19日 23:12 見出し「日本キャリア開発協会 (JCDA)とキャリアコンサルティング協議会」にカギ括弧と「の試験結果(第2回)」を追加。2019年8月9日 18:22 【第2回試験の時の簡単な考察】【第3回試験の時の簡単な考察】を追加。2023.9.29 15:22 本文から「(管理人・片岡杏紗)」を削除。「ITmediaオルタナティブ・ブログ「教育ICT研究室」」を「以下の記事」、「当ブログ」を「当記事」に修正。

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