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『ガラスの仮面』の北島マヤと速水真澄が、一夜を過ごした社務所

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北島マヤと速水真澄が一夜を過ごした社務所

一年前にオルタナティブ・ブログに書いた拙論「漫画『ガラスの仮面』にまさかのスマートフォン!-紅天女のふるさと・梅の谷で速水真澄の携帯電話は通じるのか-」はなんとITmediaニュースからYahooニュースなど各種メディアに転載され、ごく一部で「恐ろしい子! 」と話題になりました。

参考:2011年11月 ITmediaニュース 「漫画『ガラスの仮面』にまさかのスマートフォン!――紅天女のふるさと・梅の谷で速水真澄の携帯電話は通じるのか (1/2)」 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1111/12/news022.html

この記事では「紅天女のふるさとは何処にあるのか」「北島マヤと速水真澄が一夜を過ごした社務所で速水真澄のスマートフォンは通じるのか」の2点を検証しました。

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漫画内の情報でわかった京都駅から二時間圏内であること、奈良県にあることを元にして、北島マヤと速水真澄が一夜を過ごした社務所の場所や各種キャリアの電波状況を地道に調べました。

その際、2通りの検証をし、奈良県の某所が社務所のモデルである可能性が高い事を確認しました。

天河曼荼羅

その後、Webや資料で情報を探した所、京都大学こころの未来研究センター教授 鎌田東二先生の十数年前のインタビューに有力情報が見つかりました。美内すずえ先生が天河曼荼羅という活動のシンポジウムに出演され、『天河曼荼羅』という本に美内先生の発言が収録されているようです。

参考文献:鎌田 東二『天河曼陀羅―超宗教への水路(チャンネル)
春秋社 1994-07
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前掲本は未読ですが学生時代、夏休みのレポート(民俗学)を書くためにコピーした鎌田氏のインタビューによると、美内すずえ先生が1994年に天河大弁財天社を支援するシンポジウムにご出演されていた事は事実として把握できました。

参考:鎌田東二『天河曼荼羅』の活動を通して
『木の森』1997年春第13号(BABジャパン) P,58〜62を参照

上記のインタビューには北島マヤが「風火水土」エチュードで「竜神」を演じた理由、劇中劇『紅天女』の時代設定・内容設定が南北朝の騒乱になった理由などが推測できるエピソードが書かれていました。

前掲本『天河曼荼羅』は未読ですが、美内すずえ先生が漫画『ガラスの仮面』の紅天女のモチーフや北島マヤと速水真澄が一夜を過ごした社務所 等、著書の構想について語っている可能性があります。

社務所の参考文獻:美内 すずえ『ガラスの仮面 (第21巻) (白泉社文庫)

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具体的な場所の名前を出さない理由

「別冊花とゆめ」2012年6月号のガラスの仮面の欄外には著者による一言のコーナーがあります。おたよりくださいと書かれている左サイドの部分です。

ゴールデンウィークは、神戸、淡路島、奈良県の大峰山へ。取材です。あくまでも取材です! 美味しい魚介に温泉はおまけですってば!
「別冊花とゆめ」2012年6月号のガラスの仮面の欄外 より引用

今回、美内すずえ先生が取材に出かけた神戸、淡路島、奈良県の大峰山は今後、漫画の中で何らかの形でモデルとして登場するのでしょう。大峰山とはどこなのかGoogleマップとWikipediaで確認しました。

大峰山(おおみねさん)は奈良県の南部にある山。現在では広義には大峰山脈を、狭義には山上ヶ岳(さんじょうがたけ)をさしていう。歴史的には、大峰山は大峰山脈のうち山上ヶ岳の南にある小篠(おざさ)から熊野までの峰々をさす。
http://ja.m.wikipedia.org/wiki/大峰山#section_1より引用

大きな地図で見る

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約二十年前に美内すずえ先生が社務所のモデルの場所に取材に出かけた時にも当時の「花とゆめ」 の欄外で「ここに出かけた」と書いている可能性があります。ただし、美内すずえ先生がはっきり社務所のモデルについて発言した資料はまだ入手できていません。

相関は認められるが明確な因果関係は証明できていないというレベルの話です。そこで私は前掲の考察記事では明言を避けました。ITmediaの世の中への影響力が大きいと考えられるからです。

もし具体的に地名を出した場合、『ガラスの仮面』の熱心なファンがモデルになった可能性がある弁財天社に聖地巡礼する可能性が高くなるかもしれません。※あくまでも仮説なので、特に影響がないかもしれません。

モデルの地

実際、「らき☆すた」というアニメのファンがアニメに登場する神社のモデルになった埼玉県の鷲宮神社に聖地巡礼をされているそうです。

参考:美水 かがみ『らき☆すた (10) (角川コミックス)

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その場合、村や弁財天社への訪問者が増え、地域経済にプラスとなる場合が考えられます。一方で旅行者のゴミが美しい自然の中に大量に捨てられるなど、人が多くなるがゆえの新しい問題も想定されます。

地域経済が潤うとプラスも生まれるでしょうが、社務所のモデルになったらしき場所や大峰山一帯は太古からの聖地だったように認識しています。おそらく地域の方が昔から守られて来たマナーや文化があるだろうと私見では思います。

万一、紅天女のふるさとや社務所についての私の仮説が大外れだった場合、私だけの問題ではなくて地域の皆様にも影響を与えかねないリスクがあります。迂闊にブログで地名を断言することはできないと判断しました。

本当に天河大弁財天社なのか?

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今回の鎌田氏のインタビュー記事の発見により、社務所のモデルは天河大弁財天社と言っていいのではないかと考えました。しかし、あくまでも推測の域を出ません。本当に天河大弁財天社や天川村がモデルなのかは曖昧です。

ですが漫画『ガラスの仮面』にかかわりなく天川村は素敵な場所です。漫画にかかわりなく神社や吊り橋や温泉などを楽しみに行ってみるのはありだと私見では思います。

おわりに−漫画は文化−

漫画『ガラスの仮面』は演劇スポ根まんがであるだけでなく、美内すずえ先生が古典文学のモチーフも取り入れられた奥深い作品です。古典文学のモチーフについては今後、考察したいと私見では思います。

たまたま私がITmediaのブロガーだったのでこのブログに漫画『ガラスの仮面』とスマートフォンと物語の考察を書いています。一年間の間に数万の方が漫画『ガラスの仮面』の考察を読んでくださりありがたい気持ちです。

そして場が大手メディアゆえの影響力は悩ましい限りです。もしかしたら白泉社の方や美内すずえ先生に近い方がITmediaの一連のサービスをご利用になることがあるかもしれません。ご本人がご覧になる可能性も今後ないとはいえません。

  • ブログを書く上でご本人がご覧になっても問題ないものを書くという意識、
  • 記事が読者に与える影響はわきまえないといけない

と改めて感じています。

私は「漫画は文化である」と考えているので、作品の魅力を伝えたい気持ちとメディアの影響力とバランスを図りたいと私見では思います。

予告 『ガラスの仮面 49 (花とゆめCOMICS)』が2012年10月5日に発売。完結へぐっと近づく内容でした。

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私の『ガラスの仮面』の論考は本編の時間が進んだので、久々に「物語の構想」と絡めた論考を書こうと考えています。TwitterでBiz誠の吉岡編集長とやり取りをした「漫画『ガラスの仮面』の物語完結のカギは速水真澄のIT化・前編-の後編」もやっと書くことができます。

>>「「片岡麻実の2012年の3大ニュース ガラスの仮面・編 」(2011年12月に予想) は2012年12月 時点でどこまで当たったのか? 」に続く

編集履歴:2012.10.10 11:44 本文から今後、頑張って確認したいと思います を削除しました。2012.5 0:10 題名を「漫画『ガラスの仮面』で北島マヤと速水真澄が一夜を過ごした社務所とメディアの影響力」から「漫画『ガラスの仮面』で北島マヤと速水真澄が一夜を過ごした社務所」に変えました。2013.12.21 15:36 イメージ画像とAmazonnoイメージ画像、見出し「天河曼荼羅」「本当に天河大弁財天社なのか?」を追加しました。2014.4.30 13:24 題名から「漫画『ガラスの仮面』で」を削除しました。2015.4.17 16:01 題名に「『ガラスの仮面』の」と読点を追加しました。

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