[再検証]漫画『ガラスの仮面』にまさかのスマートフォン! 紅天女のふるさと・梅の谷の場所について-
はじめに
今回は、紅天女のふるさと・梅の谷のモデルとなった地の再検証です。前回があいまいな結論だったため、より具体的にするためにやり直しをしました。関心がある方は、前回の記事+αとしてお読みください。
『ガラスの仮面』のあらすじは、Wikipediaのものが一番わかりやすいのでオススメです。
参考:ガラスの仮面 (Wikipedia)
※以下のページの「あらすじ」の項目をご参照下さい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%81%AE%E4%BB%AE%E9%9D%A2
今回の記事も物語の結末や核心となる部分に触れています。この記事は、「『ガラスの仮面』のネタバレになっている記事でもかまわない」という方を対象にしています。ご注意ください。
梅の谷の場所
紅天女のふるさと・梅の谷で速水真澄のスマートフォンは、圏外なのかどうかを、前回の記事で調べました。これは3作目・漫画『ガラスの仮面』にまさかのスマートフォン!-物語完結のカギは速水真澄のIT化・前編-の中で、速水真澄の携帯は梅の谷だと圏外だろうから旅館の電話線を利用して東京の水城秘書とやりとりをしたのではないかと推察したことが調べたきっかけです。
北島マヤと速水真澄が一夜を過ごした社務所もおそらく圏外だろうと思い込んでいました。が、実際はどうなのかということも気になったからです。
参考:漫画『ガラスの仮面』にまさかのスマートフォン!-紅天女のふるさと・梅の谷で速水真澄の携帯電話は通じるのか-
※この記事はITmediaニュースやヤフーニュースに転載されました。
調べた結果、「京都駅から電車・自動車での移動も含めて、2時間半くらいかかる場所であることは間違い無いが、同心円上に考えると範囲が広すぎるので特定できない」という判断をしました。
そこで、別なファンのかたが調べた結果を元に、「速水真澄のスマートフォンは梅の谷で圏外かどうか」を検証しました。
[参考]紅梅村を探す:千の仮面より
http://www.geocities.jp/senkamen/mask_table_tenkawa.html
『ガラスの仮面』紅天女1 文庫版20巻(白泉社文庫)の1ページ目の、新聞/週刊誌に、はっきり「奈良県」と書かれていました。
また、『ガラスの仮面』紅天女3 文庫版22巻(白泉社文庫)で、月影千草が過去の回想をしている場面があります。一連の姉は奈良の田舎に住んでいたこと、近くに禁足地になっている不思議な梅の谷があって」と月影千草に答えていました。
梅の谷のモデルになった場所は上記の2つの情報から、「奈良県」であることを断定できそうです。私がコミックの1ページ目を見落としたため、前回はあいまいな検証をしてしまい非常に恐れ入ります。そのため奈良県という前提で再度、検証しなおします。
参考にした書籍:美内 すずえ『ガラスの仮面 (第22巻) (白泉社文庫)』
奈良県内で、梅の谷と思われる場所
前回、以下のように書きました。
京都駅に乗り入れている路線は「JRおでかけネット」の京都駅構内図によりますと
- JR京都線
- 琵琶湖線
- 湖西線
- 奈良線
- 嵯峨野線
- 山陰線
- 北陸線
- 関西空港・白浜・新宮方面
- 近畿日本鉄道
- 京都市地下鉄
があるようです。
単純に考えれば、奈良線や近畿日本鉄道が該当しそうです。奈良線の路線図をマピオンの路線図で確認したところ、京都から奈良駅までの路線で「下野口駅」に似た駅名はありませんでした。
参考:奈良線 路線図から駅を検索
http://www.mapion.co.jp/station/ROJ004047/
近畿日本鉄道の路線図一覧で確認したところ、吉野線に「下市口駅」があります。断言はできませんが、『ガラスの仮面』に登場した「下野口駅」の可能性が高いといえるのではないでしょうか。
参考:K's PLAZA
http://www.kintetsu.co.jp/
※トップページから近鉄線の案内に移動してください。一覧地図が表示されます。
ただし、京都線から檀原線、吉野線に乗り継ぐので、乗り換えが多いのではないかという疑問が生じました。Yahoo!ロコ(路線情報)で確認したところ、以下のことがわかりました。※掲載情報は私が必要だと思ったものを加工しました。
- 東京
- 09:47~12:08(2時間21分)
- 4駅(のぞみを使用)
- 京都
- 12:20~13:11(51分)
- 4駅(近鉄京橿特急)
- 橿原神宮前
- 13:16~13:41(35分)
- 5駅(近鉄吉野特急)
- 下市口
となりました。漫画では京都駅から1時間、在来線の電車に乗った後、乗り換えをして30分別な電車に乗車、とあります。京都からの時間は、ほぼ合致します。特急を使えば、乗り換え回数は漫画と同じになります。電車内の椅子はグリーン車のような高級そうな椅子だったので特急の可能性が高いようです。
上記の駅の検証結果は、『ガラスの仮面』のファンのかたが数年前に調べられた結果とも合致します。なので、当時の「花とゆめ」の記事を国会図書館で確認すれば、美内すずえ先生が取材に出かけた奈良県の場所が断定できるかもしれません。
という訳で、"紅天女のふるさと"のモデルは奈良県である、は確定。それ以上の詳細は、"おそらく"ということで検証が出来ました。
追記:2012.7.4 19:25 冒頭にガラスの仮面のあらすじへのリンクを追加しました。2012.12.12 22:31 題名を「[再検証]漫画『ガラスの仮面』にまさかのスマートフォン!-紅天女のふるさと・梅の谷の場所について-」から「[再検証]漫画『ガラスの仮面』の紅天女のふるさと・梅の谷の場所について」に改めました。2013.1.23 22:37 引用部分を削除し、一部改稿しました。2013.4.9 17:25 京都駅から下市口駅までのGoogleマップを追加しました。2014.4.30 15:19 題名から「漫画『ガラスの仮面』の」を削除しました。2015.4.16 13:53 本文に句読点を追加しました。題名に「漫画『ガラスの仮面』にまさかのスマートフォン!」を追加しました。本文から「ので」「は」「こと」を削除。「ので、」→「なので、」「の記事を見落としていたのですが」→「に」「で」→「場面があります。」、「、」→「。」に修正。見出し「奈良県内で、梅の谷と思われる場所」を追加。