NEC流の『導入でエコ・運用でエコ・空調にエコ』 by using Express5800:ブロガーズ・ミーティング@NEC「夏の節電をITでどうやって乗り切るか」 feat. 坂本史郎さん(後編) #necbm
昨日(2011/07/19)開催の『ブロガーズ・ミーティング@NEC「夏の節電をITでどうやって乗り切るか」 feat 坂本史郎さん』のレポート後編です。
前編の坂本史郎さんのプレゼン に続いて、NEC(日本電気株式会社) プラットフォームマーケティング戦略本部より、グループマネージャ 本永実氏(タイトル画像左)によるNECとしての節電・エネルギー対策(BCP/事業継続を含む)について、主任 高橋輝圭氏(タイトル画像右)から製品による取り組み例についてのプレゼンがありました。
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近年、巨大なビル新設時はエコ性能を有する場合が増加しているかと思いますが、NECとしても、港区芝の本社ビル以降、玉川事業所や府中工場などで新設する際は、エコ化を推進してきたとのことです。
オフィスビルだけではなく、ICT製品の省電力化への取り組みも当然のごとく推進しています。
その背景として、企業における用途別電力消費比率について
オフィスビルにて48%・OA機器16%、データセンターにおいてICT製品53%・空調31%という統計が提示され、空調とICT/OA機器の消費電力を削減する事が重要であるという事が数値として明示されました。
東京電力管轄での節電目標以前からの取り組みですが、これからも更なる省電力化は推進しなければなりませんし、3月の震災のようなあらゆるケースに対応できる事業継続性・エネルギー対策も、巨大企業としての雇用や日本経済への大きな影響を及ぼす事からも、広範な取り組みが求められるという背景もありますが、自ら先進的な取り組みを行う会社としての姿勢がある事は、意外に知られていない事かもしれません。
NECサイトの「環境への取り組み」などがより多くの人の目に触れ、リファレンスされる事で社会(広く環境という意味において)に大きな良い影響があるかもしれません。
ビジネス・製品面におけるICT製品の省電力化についても、
- 機器の省電力コンポーネント採用
- ソフトウェアなどによる機器の省電力制御機能の強化
- 耐環境性能の向上(動作環境温度を35度から40度とするなど)
といった機器としての取り組みや、システム全体・ファシリティ全体としての省電力化と、これらのノウハウを活かした「データセンターまるごとエコ」「オフィスまるごとエコ」「店舗まるごとエコ」といった製品・サービスの提供により、客先環境の省電力化対応を推進・アシストしている点は、自前での取り組みが容易ではない中小・ベンチャー・SOHOにとっては、価値のあるエコソリューションといえるかもしれません。
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具体的なICT製品ということでの事例としては、Express5800シリーズで最も廉価なGT110d-s実機を交えて、説明がありました。
特筆すべきは、マザーの設計でいかに熱を排出するかを十分にシミュレーションおよび100個ものセンサー(熱電対)を取り付けての計測などを繰り返している点でしょう。
新旧モデルでの40度稼働時の温度分布シミュレーション・風速分布シミュレーションの実施結果比較。 メモリの向きを変更するなど、マザーボードの設計にまで手を入れるホンキ度。
リアルな100か所以上のポイントで温度計測。 時には、ヒモなどで実際の空気の流れを確認するなど。
微妙なアングルで取り付けられた排気用のファン。 最適な空気の流れを産む ラウンド形状の整流板。
送風用のファンも角度を変えたり、オフセットによりCPUとPCIボードの両方の熱源に対して送風するなど、微妙な調整を繰り返して製品として仕上げる。
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製品の性能だけではなく、保守サービスのNECフィールディング社とともに、メンテナンス効率などを何度もすり合わせての製品化を進めることも、非常に重要とのこと。 ケーブルの引き回しが整然としているのも、風の流れだけではなく、メンテナンス効率にも繋がります。
これらの環境性能・省電力の他にも3つの観点での節電を支援しています。
- 導入でエコ
新製品ならではの省電力設計により、従来機種の2倍の基本性能向上がありながら、最大26%の消費電量削減を実現しています。 省スペースの筐体は、僅か93mm幅ですが、5台の2.5型ストレージ(HDD・SSD)を搭載可能で、メモリ32GB・LAN2ポートという基本機能も押さえています。
つまり、従来機種2台を1台に集約することで、消費電力は最大で26%x2台分=約半分になると考えられます。
- - 運用でエコ
リモート監視・制御・操作を可能とするリモートKVMの実装は、チップレベルでの搭載によりOSに依存しない遠隔操作を容易にします。もちろん無料。
サーバ単体で電源オンオフをスケジュール化できるため、輪番停電や不要な時間帯でのサーバ停止も確実かつ簡単に。
消費電力の上限値を設定することで、最大30%の消費電力抑制が可能なパワーキャッピング。 更に、サーバ毎の消費電力を測定・可視化可能=消費電力の見える化に。
- - 空調にエコ
上記説明のように、空気の流れやパーツの見直しで動作環境温度40度に対応したことで、オフィスの空調温度引き上げにも対応でき、データセンターでも空調を大幅に抑制する事が可能となり、12%~最大30%もの電力削減を実現できます。
付属のサーバ管理ソフトウェアで、動作環境温度のモニタリングもできるため、不意な温度上昇時も安心。
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このように、エコ(省電力)性能を向上した製品の導入は、大きな価値を生みますが、ブロガーズミーティング中に質問(提案?)させて頂いた2点として、
- 3年などの短期利用で買い替えサイクルを迎える事が可能な販売モデルの実現
=3年後には更にエコ性能が進化するはず
→具体的なファイナンスモデル(クルマの残価設定プランのような)、完全リサイクルモデル、中古二次流通・認定中古サーバのような仕組みも必要になるであろうといった話の広がりがありました。
- - サーバの自動停止時の待機電力も数ワット程度発生しているのであれば、ペルチェ素子の温度差発電+蓄電などによる更なる省出力はできないものか?
NECであれば大量な市場投入により温度差発電のコストも下げる事ができるのでは?
→ 深夜電力などでのバッテリーへの蓄電と、ピーク電力時の給電といった事も含め進めるなど、次のステップに進む事が期待できそうなお話になりました。
といったやり取りもあり、とても有意義なブロガーズミーティングとなりました。
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※Express5800シリーズについてはNECのサイトをご参照ください。
Express5800シリーズポータル
http://www.nec.co.jp/products/express/index.shtml
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http://blogs.itmedia.co.jp/katabami/2011/07/nec-by-using-ex-1125.html by 方波見豊
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