今年も恒例の「新入社員のための最新ITトレンド研修」の募集を始めました。もう7年間続けています。おかげさまで、例年の新入社員研修のカリキュラムの1つに組み入れて頂く企業も増えました。
私がこの研修を始めたのは、あるSI事業者の新人営業に、次のような本音を聞かされたことからです。
「お客様のところへ行くのが怖いです。何言っているかさっぱり分からなくて。」
他の新人に聞いてみても同じような気持ちをいだいている人が多いことが分かりました。決して、意欲がないわけではありません。意欲はあるけど、言葉が理解できないことへの不安が、ストレスになっているようでした。
7年前の当時は、「クラウド」が、最新ITの重要トピックスでした。その当時は、先輩達もまともに分かっていなかったようで、こんなことでいいのかと不安に思った新入社員もいたようです。
他の企業にも聞いてみるとIT関係の企業でありながら、新入社員に「最新IT」を教えないままに現場に送り出している企業があまりにも多い現実を知りました。どう考えても、おかしなことです。
一方で、SESなどの工数要員として新入社員を育成する企業にとっては、「最新IT」は、余計なお世話であり、むしろ、「そんな知恵を与えないで欲しい」との本音を聞いたこともあります。
しかし、工数需要の伸び代がなくなりつつある現実を考えれば、会社の未来を託す新入社員に自分たちが関わるIT界隈の現実と可能性を正直に伝え、ITに関わることの意義とやり甲斐を感じてもらうことの意義はあると思い、この研修を始めました。
研修は1日間、費用も税込みでひとり1万円としました。これなら、意欲があれば、無理せず自腹でも参加できるでしょうし、研修予算の厳しい会社でも、何とかなるだろうと考えたわけです。
募集を始めてみると、新入社員以外の参加希望者も多く、新入社員の定義を入社二年目以降にして、参加枠を広くしました。また、キャリアを積まれた方からのご希望も多く、税込みでひとり2万円ご参加頂けるようにしました。
ただ、内容は、「業界を知らない社会人一、二年生」を対象にしており、極めて基本的な話から始め、IT業界で働くことの意義、変化の激しいこの業界で、どのように学び続ければいいのかと言ったことも伝えるようにしています。
コロナ禍以降、IT企業以外からの参加希望者も増え、しかもオンラインと言うこともあって、ここのところ受講者が増えており、今年は3回開催することにしました。
今年は、例年以上に新しい内容が目白押しです。例えば、次のようなテーマです。
- ChatGPTなどの生成AIや基盤モデルが、ビジネスのあり方を大きく変えようとしていること。
- クラウドはもはや前提となり、ゼロトラスト・セキュリティやサーバーレスを避けることはできないこと。
- アジャイル開発やDevOps、マイクロ・サービスやコンテナは、DXとともに当たり前に語られるようになったこと。
- Web3やメタバースが、世の中を新しいビジネスのあり方を生みだしつつあること。
- 量子コンピューターの現実と可能性について、そろそろ知っておくべき時期になったこと。
また、それらを理解する上で知っておくべきインターネットの基本やデジタルの常識、DXとデジタル化の違いなども伝えなくてはならないと考えています。
さて、これをどう1日にまとめるか、いま、楽しくも悩ましい課題に向きあっています。もちろん、ビジネス・マナーやITの基礎知識も大切ですが、「最新IT」も知っておくべき常識です。彼らには過去の常識を引きずった先入観はありませんから、とても素直に聞いてくれるし、流石、デジタル・ネイティブ世代だけあって、おじさんたち以上に理解が早いですね。だからこそ、未来を託す価値があるのだと思います。
これまでやり方を踏襲するだけの研修にしないためにも、このような講義を組み入れてはいかがでしょうか。次代にふさわしい実践力を育てるためにも、いいと思います。
今年で7年目を迎える恒例の"新入社員のための「1日研修/1万円」"の募集を始めました。
【募集開始】新入社員のための「1日研修/1万円」・最新ITトレンドとソリューション営業
社会人として必要なデジタル・リテラシーを手に入れる
ChatGPTなどの生成AIは、ビジネスのあり方を大きく変えようとしています。クラウドはもはや前提となり、ゼロトラスト・セキュリティやサーバーレスを避けることはできません。アジャイル開発やDevOps、マイクロ・サービスやコンテナは、DXとともに当たり前に語られるようになりました。
そんな、いまの常識を知らないままに、現場に放り出され、会話についていけず、自信を無くし、不安をいだいている新入社員も少なくないようです。
そんな彼らに、いまの常識を、体系的にわかりやすく解説し、これから取り組む自分の仕事に自信とやり甲斐を持ってもらおうと、この研修を企画しました。
【前提知識は不要】
ITについての前提知識は不要です。ITベンダー/SI事業者であるかどうかにかかわらず、ユーザー企業の皆様にもご参加頂けます。
デジタルが前提の社会に対応できる営業の役割や仕事の進め方を学ぶ
コロナ禍をきっかけに、ビジネス環境が大きく変わってしまいました。営業のやり方は、これまでのままでは、うまくいきません。案件のきっかけをつかむには、そして、クローズに持ち込むには、お客様の課題に的確に切り込み、いまの時代にふさわしい解決策を提示し、最適解を教えられる営業になる必要があります。
お客様からの要望や期待に応えて、迅速に対応するだけではなく、お客様の良き相談相手、あるいは教師となって、お客様の要望や期待を引き出すことが、これからの営業に求められる能力です。そんな営業になるための基本を学びます。
新入社員以外のみなさんへ
新入社員以外の若手にも参加してもらいたいと思い、3年目以降の人たちの参加費も低額に抑えました。改めて、いまの自分とこれからを考える機会にして下さい。また、IT業界以外からIT業界へのキャリア転職された方にとってもいいと思います。
人材育成のご担当者様にとっては、研修のノウハウを学ぶ機会となるはずです。教材は全て差し上げますので、自社のプログラムを開発するための参考にしてください。