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【図解】コレ1枚でわかるマルチ・クラウド

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「マルチ・クラウド」という言葉があります。NISTの定義にはありませんが、異なるはパブリック・クラウドを組み合わせて、自分たちに最適なクラウド・サービスを実現することを言います。

例えば、IoTデータの収集と集約はそのための専用サービスを提供しているAWS、データの分析には計算性能のコストパフォーマンスが高いGCP(Google Cloud Platform)、その結果を利用者に提供するのはユーザー画面の設計やモバイルへの対応が容易なSalesforce.com、これらを組み合わせて、設備機械の保全・故障予知サービスを実現するといった使い方です。

パブリック・クラウド事業者は、それぞれに差別化を図るため、機能や性能、運用管理方法や料金などで異なる戦略をとっています。自ずとそれぞれの得意なところや使い方によるコストパフォーマンスの違いが出てきます。それらのいいとこ取りをして、自分たちに最適な組合せを実現しようというのがマルチ・クラウドです。

また、一社のサービスに依存するのは、システム障害や災害に伴いサービスが利用できなくなるリスクが懸念されることから、複数のサービスにシステムを分散させ、トラブルへの耐性を高めておこうという考え方から、マルチ・クラウドを採用する場合もあります。

一方で、クラウド・サービスごとに異なる運用管理ツールを使い分けなければならず運用管理業務が煩雑になることや、異なるサービスをまたがる機能の連携やデータ移動が難しいといった課題もあり、いいことばかりではありません。

このような状況に対処するため特定のクラウド・サービスに依存しない汎用的、標準的なシステムの設計や「マルチ・クラウド管理」のためのツールやサービスを利用することも、合わせて考慮すべきでしょう。

もはやクラウドは単独で使う時代ではありません。ハイブリッド・クラウドやマルチ・クラウドを駆使し、最適な組合せを実現する、そんな時代を迎えています。

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