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「課題」とは何か

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dae6444ee05529551aa7700ca5c3d8bb.png 「調査して、課題を見つけます。」

このような話しを聞くことは多いが、調査して見つかるのは、「問題」だ。問題とは、「経営や事業にネガティブな影響を与える事象」だ。しかし、問題はあっても、それを解決したいかどうかは、別の話だろう。「問題」ではあるが、解決にかかる手間やコストに見合わないこともある。そもそも、「問題」の存在そのものに気付いていない、あるいは、目を背けていることもある。

「課題」とは解決すべきテーマだ。「課題=問題×意欲」と置き換えれば、わかりやすい。つまり、「意欲=絶対に解決するという意志」が伴う問題である。例えば、お客様の業務プロセスをいろいろと調べた結果、問題を見つけたとしても、お客様に、それを解決したいという意志があるとは限らない。それが無ければ、その「問題」についての解決策を提案しても、相手が受け入れてくれることはない。

では「意欲」とは何か。それは、是非とも実現したい「あるべき姿」と「現実」とのギャップである。「現実」のままでは大変なことになる、だから、このような「あるべき姿」にしなくてはならない。その意志こそ、「意欲」であろう。

社会の課題は何か、お客様の課題は何か、それを調査やインタビュー、あるいは、それを分析することで見つけようとしても、無理な話だ。なにも調査やインタビュー、分析に意味がないと言いたいわけではない。そこから見出された問題を徹底して分析や考察をしても、それだけでは、是非とも実現したい「あるべき姿」を見いだすことはできない。

現実を確認し、それとのギャップを何としてでも埋めたいという意欲を持たなければ、課題にはならない。

「意欲」には、ふたつのエネルギー源がある。ひとつは、「危機感」だ。この「問題」を放置しておいたら「ヤバイ」という意識、すなわち危機感からもたらされる。もうひとつは、「理想」だ。なんとしてでもこの理想を実現したい。それは、あなたの思いこみであり、情熱であり、決意である。そんな「理想」を見出すために必要なのは直感だ。直感とは、広範な知識や常識が土台となる。それを持たずして、「直感」は働かない。

「危機感」や「理想」が、是非とも実現したい「あるべき姿」を明確にしてくれる。しかし、現実との間には、大きなギャップがある。これを何とかしなくては!という想いが意欲であろう。

そんな「課題」をお客様と合意し、その解決策を示すことが提案だ。きっと、お客様は、その提案を受け入れ、真剣に検討してくれるだろう。あるいは、一定の顧客層が抱える課題を解決できる事業を立ち上げれば、成功に導くことができるだろう。

課題=解決すべきテーマ=問題×意欲

意欲=是非とも実現したい「あるべき姿」と現実とのギャップ

このように考えてみてはどうだろうか。

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