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「辛辣な指摘をお願いしたい」とお願いしたら本当にそうしてくれたこと

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森の仕事場について、GW前後から多くの方に、教えを請うている。本当に有り難く、沢山の気付きを頂いている。

私自身、事業戦略について、人の教える立場にはあるが、自らが当事者になると、なかなか"教えている"とおりにはいかないものだ。先日も、ある方から、次のような、有り難くも辛辣なコメントを頂いた。

How toじゃないですか。何をゴールとして目指しているのかが曖昧ではないですか。」

ハッとした。この企画をまとめる当初は、「パーパス/存在意義」や「あるべき姿」について、思いを巡らしていた。しかし、「神社の森の素晴らしさ」や「自分がこれまで培ってきた仕事のノウハウ」、「話のしやすい人のつながり」といったツールをどのように使えば、うまく事業を軌道に乗せられるかといった「How to」のことにばかり気が取られ、実現したいことの本質を見失っていたことを気付かされた。

私は、彼との打ち合わせの冒頭、是非「辛辣な指摘をお願いしたい」と申し上げていたし、彼ならそれができると期待していたが、見事に期待通りになって、少し落ち込んでしまった(笑)。しかし、30秒で立ち直り、あらためて、その指摘の意味を理解した。

人に教えることはできても、いざ自分のこととなると、偏った思い入れと、それを押し通したい情熱が、冷静さを失わせる。客観性あるいは合理性のない、夢を語るだけの自分になってしまう。夢を持つのが悪いのではない。夢に合わせて、現実の解釈や合理性のあるロジックをねじ曲げてしまうことが問題なのだ。

夢は夢として、あるいは、情熱は情熱として、大切にしなければならない。しかし、実効性のある事業計画を描くためには、その夢を一旦神棚に預け、冷徹にそして真摯に事実や現実に目を向けなくてはならない。夢が描く理想が120%だとして、いまの現実に立脚し、徹底してそぎ落としたMVPMinimum Viable Product/実用最小限の製品)、すなわち10%を描かなくてはいけない。

楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する

京セラの稲盛和夫氏が、自らの経営哲学として、このように語られていることは、以前から知っていたが、知っていただけで、何も実行できていなかったわけだ。

こんな当たり前のことが、できていない自分に驚いたし、改めてその意義を実感している。

人に説明できても、自分は理解できていない。たぶん、人に教えるときは、自分は当事者ではないから、冷静でいられるし、理路整然と説明できるのであろう。しかし、自分となると、思い入れや経験といった、感情の壁が立ちはだかり、素直な心をなくさせてしまう。そんな自分に気がつくことができた。

改めて、人に教えるという仕事の難しさをかみしめている。こういうごく自然な心のメカニズムを、どれだけ自分は考えていたのだろうかと。

いろいろとやってみるものだと思う。良い勉強になる。こうやって自分の未熟を実感できるからこそ、意欲が生まれ、成長の機会が与えられる。

みなさんの「おかげさま」で、このプロジェクトは、ますます楽しさを増している。ありがとう。

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ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー

4月度のコンテンツを更新しました】

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・「AIとロボット」を「AIとデータ」に変更し、データについてのプレゼンテーションを充実させました。

・戦略編をDXとそれ以外の内容に分割しました。

・開発と運用に、新しいコンテンツを追加しました

・テクノロジー・トピックスのRPA/ローコード開発、量子コンピュータ、ブロックチェーンを刷新しました。

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研修パッケージ

・総集編 20214月版・最新の資料を反映

DX基礎編 改訂

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ビジネス戦略編・DX

  • 【新規】データとUXとサービス p.17
  • 【新規】デジタル×データ×AI が支える存続と成長のプロセス p.68
  • 【新規】DXとは圧倒的なスピードを手に入れること p.72
  • 【新規】IT企業とデジタル企業 p.155

サービス&アプリケーション・先進技術編/AIとデータ

  • 【新規】データの価値 p.129
  • 【新規】情報とビジネスインテリジェンス・プロセス p.130
  • 【新規】アナリティクス・プロセス p.131
  • 【新規】データ尺度の統計学的分類 p.135
  • 【新規】機械学習とデータサイエンス p.136
  • 【新規】アナリティクスとビジネス・インテリジェンス p.137
  • 【新規】ビジネス・インテリジェンスの適用とツール p.138
  • 【新規】アナリティクスのプロセス p.139
  • 【新規】ETL p.140
  • 【新規】データウェアハウス DWH Data Warehouse p.141
  • 【新規】データウェアハウス(DWH)とデータマート(DM) p.142

*「AIとロボット」から「AIとデータ」に変更しました。

開発と運用編

  • 【新規】クラウドの普及による責任区分の変化 p.25
  • 【新規】開発と運用 現状 p.26
  • 【新規】開発と運用 これから p.27
  • 【新規】DevOpsの全体像 p.28
  • 【新規】気付きからプロダクトに至る全体プロセス p.29
  • 【新規】アジャイル開発のプロセス p.37
  • 【新規】アジャイル開発の進め方 p.39

*ローコード開発については、RPAの資料と合わせてひとつにまとめました。

テクノロジー・トピックス編

  • 【改訂】ブロックチェーン、量子コンピュータの資料を刷新しました。
  • 【改訂】RPAとローコード開発を組合せた新たな資料を作りました。

下記につきましては、変更はありません。

  • ITインフラとプラットフォーム編
  • クラウド・コンピューティング編
  • ITの歴史と最新のトレンド編
  • サービス&アプリケーション・基本編
  • サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT

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