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こんなDXの実践もあっていいのではありませんか?

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リモートワークを求められてもどこで仕事をすればいいんだろう?

日本の住宅事情を考えれば、このように思う人も多いように思います。特に小さい子どもがいる若い家族であれば、なおさらでしょう。

もっと、深刻なのは、地方から都会に出てきて、一人暮らしをしている独身世代です。一人部屋に籠もり、茶飲み話や気楽に声も掛けられない、仕事の憂さを晴らすために飲みにも行けない人たちの中には、心を病んでしまう人たちも少なくないと聞きます。

普段通っているゴッド・ハンドの鍼灸師曰く、パニック症候群の診断を受けた人からの出張診療の依頼が、増えているとのことでした。そのほとんどが独身の女性で、結局仕事を辞めなくてはならなくなったという人もいるとのことで、なんとも辛い話しです。

コロナ禍で、リモートワークが推奨され、それが正義だと、言ってはばからない人もいます。確かに、感染症の蔓延をよくする上では、この主張は、正当性を持ちます。しかし、それは非常事態だからであって、長続きするはずはありません。そろそろ、コロナ禍の先のワークスタイルを考えておくべきです。

かつてリモートワークはまだ早いと消極的だった企業も、コロナ禍で半ば強制的にリモートワークを体験し、上記のような問題を抱えながらも、その有効性もまた、認められつつあります。

地方のチームに所属するJリーガーである甥が、東京で仕事をしている女性とコロナ禍の去年、結婚しました。その際、彼女は仕事を辞めるつもりでいたのだそうです。しかし、リモートワークに移行することとなり、地方に引っ越しても仕事ができることとなって、結婚後も仕事を続けているそうです。彼女の才能は活かされたわけです。

家族の介護や幼い子どもの面倒を見ている人たちにとっては、リモートワークは、自分の仕事の選択肢を増やす有効な手段となります。また、地方にいながらにして、仕事のチャンスの多い都会の会社に勤められるようになり、就職の選択肢も増え、企業にとっても、全国から優秀な人材を集められるようになりました。

さらには、リモートワークが定着したことで、家賃の高い都心に、広いオフィスを構える必要なくなり、オフィス・スペースを半減させ、固定費を大幅に削減した企業もあります。

確かに、リモートワークの課題や弊害はあるものの、一方では、メリットもあると言うことを、コロナ禍は気付かせてくれたわけです。

コロナ禍がいつまでも続くことはなく、近い将来、この異常事態は収束します。しかし、全てが元に戻ることはないでしょう。たぶん、リモートワークとオフィスワークを目的や必要に応じて、組み合わせたハイブリッドなワークスタイルが、ひとつのスタンダーとして広がってゆくように思います。また、そんなハイブリッドワークができる企業に、優秀な人材が集まるようになるのではないかと思います。

ただ、リモートワークの仕事場は、「自宅」とは限りません。例えば、海辺や山のリゾート地、ホテルやキャンプ場でも良いはずです。そういう多様な選択肢を提供できることが、社員のエンゲージメントを高めることにもつながります。

働く場所の多様化だけではありません。打ち合わせもまたハイブリッドになるでしょう。情報の伝達やプロジェクトの進捗確認などとは、オンラインで十分です。しかし、お互いの表情やちょっとした発言、身体動かしてホワイトボードいろいろと書き出し、それを上書きする。そんな身体的動作が有効なアイデア出しの場面では、リアルな現場が、効果的であることは言うまでもありません。

また、人材育成のあり方も場所と不可分です。知識を習得するだけであれば、オンラインでもかなりのことはできます。しかし、チームビルディングは、リアルな身体的体験の共有が有効です。圧倒的なビジネス・スピードが求められるいま、自律した現場チームと彼らへの大幅な権限委譲は、企業の活力を高める前提です。チームの信頼感を醸成することは、これから益々大きな価値を生みだす時代になるはずです。

リアルな人のふれあいを通じてチームの信頼感を醸成し、その土台の上で、デジタルでのリモートワークを組み合わせれば、まさにハイブリッドな働き方のパフォーマンスを最大限に引き出すことができるのではないかと思っています。

また、その場にスペシャリストがいて、ちょっと聞いては試してみるといったリアルタイムな体験学習が、実践的スキルの向上の早道であることは、言うまでもないでしょう。

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私がいま、森のワークプレースに入れ込んでいるのは、そんなこれからのハイブリッドな働き方の普及を加速してゆきたいからです。場所だけではなく、チームビルディングやモダンITにコミットした様々なプログラムをパッケージにして提供することで、考え方や意識、つまり企業の文化や風土を変えてゆくことにも役割を果たしてゆきたいと思っています。

DXの実践とは、こういうハイブリッドな働き方を可能にすることでもあります。デジタルにできることは徹底してデジタルに任せ、人間にしかできないことに、人間は徹底して時間や意識を傾けられるようにすることです。そういう企業の文化や風土を、デジタルを駆使して実現することこそ、変化の激しい時代に企業が俊敏に対処するために必要であり、それが事業の存続と成長を支えることになるのだと思っています。DXの本質は、そんなところにあると思っています。

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ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー

4月度のコンテンツを更新しました】

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・「AIとロボット」を「AIとデータ」に変更し、データについてのプレゼンテーションを充実させました。

・戦略編をDXとそれ以外の内容に分割しました。

・開発と運用に、新しいコンテンツを追加しました

・テクノロジー・トピックスのRPA/ローコード開発、量子コンピュータ、ブロックチェーンを刷新しました。

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研修パッケージ

・総集編 20214月版・最新の資料を反映

DX基礎編 改訂

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ビジネス戦略編・DX

  • 【新規】データとUXとサービス p.17
  • 【新規】デジタル×データ×AI が支える存続と成長のプロセス p.68
  • 【新規】DXとは圧倒的なスピードを手に入れること p.72
  • 【新規】IT企業とデジタル企業 p.155

サービス&アプリケーション・先進技術編/AIとデータ

  • 【新規】データの価値 p.129
  • 【新規】情報とビジネスインテリジェンス・プロセス p.130
  • 【新規】アナリティクス・プロセス p.131
  • 【新規】データ尺度の統計学的分類 p.135
  • 【新規】機械学習とデータサイエンス p.136
  • 【新規】アナリティクスとビジネス・インテリジェンス p.137
  • 【新規】ビジネス・インテリジェンスの適用とツール p.138
  • 【新規】アナリティクスのプロセス p.139
  • 【新規】ETL p.140
  • 【新規】データウェアハウス DWH Data Warehouse p.141
  • 【新規】データウェアハウス(DWH)とデータマート(DM) p.142

*「AIとロボット」から「AIとデータ」に変更しました。

開発と運用編

  • 【新規】クラウドの普及による責任区分の変化 p.25
  • 【新規】開発と運用 現状 p.26
  • 【新規】開発と運用 これから p.27
  • 【新規】DevOpsの全体像 p.28
  • 【新規】気付きからプロダクトに至る全体プロセス p.29
  • 【新規】アジャイル開発のプロセス p.37
  • 【新規】アジャイル開発の進め方 p.39

*ローコード開発については、RPAの資料と合わせてひとつにまとめました。

テクノロジー・トピックス編

  • 【改訂】ブロックチェーン、量子コンピュータの資料を刷新しました。
  • 【改訂】RPAとローコード開発を組合せた新たな資料を作りました。

下記につきましては、変更はありません。

  • ITインフラとプラットフォーム編
  • クラウド・コンピューティング編
  • ITの歴史と最新のトレンド編
  • サービス&アプリケーション・基本編
  • サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT

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