【図解】コレ1枚でわかるUIとUX
デジタルに関わる話題には、必ずと言っていいほどにUIとUXという言葉が登場します。この2つの言葉について、整理しておきましょう。
UI(User Interface)とは、「人とデジタルをつなぐ窓口」です。例えば、画面の赤い円に右向きの三角形が表示されていれば、だれもがこれは動画再生の画面だと理解し、その三角形をクリックするはずです。四角い枠の右に虫眼鏡のアイコンがあれば、ここから検索できるのだとただちに理解し、キーワードを入力してそのアイコンをクリックするのではないでしょうか。「詳細を見る」と書かれた立体的な図形表示があれば、ここを押せば詳しい情報を手に入れられると直ぐに分かるでしょう。
このように、デジタルな仕組みを使うための機能を提供するのが、UIの役割です。UIは、「直ぐに分かる」、「使い易い」、「迷わない」などの要件を満たさなくてはなりません。
UX(User Experience)とは、「人とデジタルがつながることで得られる体験」です。例えば、かつてスマートフォンを使うためには、他人に勝手に使われないようにと、持ち主である本人しか知らないランダムな文字や数字を組み合わせたパスフレーズを入力しなければなりませんでした。しかし、持ち主はそれを暗記しなければなりませんし、入力しなければなりませんでした。それが、指紋認証になって、指を押しつけるだけで、本人であることが直ぐに認証されるようになり、次には、画面をのぞき込むだけで、本人の顔であることを確認し、認証してくれるようになりました。その簡便さに驚き、感動した人も少なくはないはずです。
パスフレーズ、指紋認証、顔認証へとUIは、より簡便で便利なやり方へと進化してゆきました。その都度、私たちは、「とても便利」、「もっと使いたい」、「感動した」などの体験を向上してきたのです。この体験をUXと呼びます。
そんなUIとUXについて、さらに理解を深めるために、悪い例を見てゆくことにしましょう。
先ず、UIについて、考えてみましょう。例えば、「次のページ」というボタンが、「前のページ」の右側にあれば、気持ち悪いと感じるでしょうし、迷ってしまいます。それは、「前のページ」は左、「次のページ」は右であるという常識が、私たちの頭の中にすり込まれているからです。コップに取っ手がついていれば、それはつかむものだと、直ぐに思い浮かびます。赤い円に右向きの三角形があれば、動画再生のボタンだと誰もが思い浮かべます。そういう気付きを余計な説明がなくても「分かる」のが、優れたUIであると言えます。
次にUXについて見てゆくことにしましょう。例えば、トマト・ケチャップが、青いボトルに入っていたら、あなたはそれを直ちにそれを「トマト・ケチャップ」であるとは、認識できないはずです。ラベルに書かれている「トマト・ケチャップ」と書かれた文字を読んで、気持ち悪いながらも納得することになるはずです。これは、悪いUIです。そして、このガラス・ボトルは、蓋を開けて、下向きに出さなくてはなりません。しかし、口は広くドバッと飛び出してくるかも知れません。ビンの口のまわりにケチャップがまとわりつき、蓋を閉めるときにそれを拭い取らなくてはならず、なんとも使い勝手が悪い容器です。これは、悪いUXです。
同じ形状でも赤い(トマトケチャップ色)のボトルになれば、「トマト・ケチャップ」であることは、直ぐに分かりますから、UIは改善したことになります。しかし、ボトルの形状が変わらなければ、UXは相変わらずです。しかし、弾力のある赤いプラスチック・ボトルに大きな平らな蓋を付けて下向き置くことができるようになりました。口は細く、ボトルを指で押せば、ケチャップが出てくるようになり、適量を確実に取り出すことができ、口を汚さず、最後まで使い切ることができるようになったことで、UXが向上しました。
UIとUXは、こんな関係にあるのです。
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- 回数 :全10回+特別補講
- 定員 :120名
- 会場 :オンライン(ライブと録画)
- 料金 :¥90,000- (税込み¥99,000)
全期間の参加費と資料・教材を含む