DXの基盤 サイバーフィジカル・システム
現実世界の様々な「ものごと」や「できごと」は、モノに組み込まれたセンサーやモバイル、ソーシャルメディアなどの現実世界とネットとの接点を介し、リアルタイムにデジタル・データに変換されクラウドに送られます。
インターネットに接続されるモノの数は2020年の時点で500億個になるとされ、それぞれのモノには複数のセンサーが組み込まれています。つまり、私たちは、膨大なセンサーに囲まれた世界に生きているということです。こうして、「現実世界のデジタル・コピー」、すなわち「デジタル・ツイン(双子)」が生みだされ、リアルタイムにアップデートが繰り返されていきます。
「デジタル・ツイン」、すなわち「ビッグデータ」から誰が何に興味を持っているのか、誰と誰がつながっていているのか、製品の品質を高めるにはどうすればいいのか、顧客満足を高めるためには何をすればいいのかなどを見つけ出さなければなりません。そのために人工知能(Artificial Intelligence/AI)技術のひとつである機械学習を使って分析し、ビジネスを最適に動かすための予測や判断をおこないます。
それを使って、サービスを動かして、機器を制御し、情報や指示を送れば、現実世界が変化し、デジダル・データとして再びネットに送り出されます。
インターネットにつながるモノの数は日々増加し、Webサービスやソーシャル・メディアもまたその種類やユーザー数を加速度的に増やしています。現実世界とネットの世界をつなげるデジタルな接点は増加の一途です。データ量はますます増え、よりきめ細かなデジタル・ツインが築かれてゆきます。つまり、デジタル・ツインの解像度が、時間的にも空間的にも、大幅に高まりつつあるのです。そうなれば、さらに的確な予測や判断ができるようになります。この仕組みが、継続的かつ高速に機能することで、ビジネスが、常に最適な状態に維持されることになります。いわば、デジタル世界と現実世界が一体となって、リアルタイムに改善活動を繰り返すようなものです。
このような現実世界をデータで捉え、現実世界とデジタルが一体となってビジネスを動かす仕組みを「サイバー・フィジカル・システム(Cyber-Physical System/CPS)」と呼んでいます。わたしたちの「フィジカル」な日常は、もはや「デジタル」と一体となって機能しています。そんなCPSが私たちのビジネスの基盤になろうとしています。そんなCPSをビジネス・プロセスに組み入れることが、「DXを実装する」ことなのです。
【募集開始】ITソリューション塾・第36期 2月10日開講
2月から始まる第36期では、DXの実践にフォーカスし、さらに内容をブラッシュアップします。実践の当事者たちを講師に招き、そのノウハウを教えて頂こうと思います。
DXの実践で成果をあげる戦略スタッフサービスの戸田孝一郎氏、日本マイクロソフトでお客様のDX実践を支援する吉田雄哉氏、同じく日本マイクロソフトのCSOである河野省二氏、そして、その他のDX実践にユーザーの立場で、DXグランプリ2020を受賞されたトラスコ中山の数見篤氏(取締役・経営管理本部長兼デジタル戦略本部長)にも、その実践のノウハウを語っていただきます。
DXの実践に取り組む事業会社の皆さん、ITベンダーやSI事業者で、お客様のDXの実践に貢献しようとしている皆さんに、教養を越えた実践を学ぶ機会にして頂ければと準備しています。
コロナ禍の終息が見込めない状況の中、オンラインのみでの開催となりますが、オンラインならではの工夫もこらしながら、全国からご参加頂けるように、準備しています。
デジタルを使う時代から、デジタルを前提とする時代へと大きく変わりつつあるいま、デジタルの常識をアップデートする機会として、是非ともご参加下さい。
詳しくはこちらをご覧下さい。
- 日程 :初回2021年2月10日(水)~最終回4月28日(水) 毎週18:30~20:30
- 回数 :全10回+特別補講
- 定員 :120名
- 会場 :オンライン(ライブと録画)
- 料金 :¥90,000- (税込み¥99,000)
全期間の参加費と資料・教材を含む