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【図解】コレ1枚でわかるジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用

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リモートワークを当たり前とする上で、変更を迫られるのが、雇用形態だ。リモートワークでは、仕事を労働時間で管理することはできない。PCに監視ソフトを入れても、全ての仕事がPCで行われるとは限らず、ごまかそうと思えばどうにでもできる。あるいは、始業時と終業時に上司にメールで報告するとしているところもあるようだが、その間の仕事はわからない。監視カメラでずっと見張っているわけにも行かないわけで、「時間」を管理するというオンサイトワークでは一般的なやり方を適用しようとすると、自ずと破呈する。

「労働時間の管理」は、「モノが主役」社会だった時代の考え方だ。たくさんのモノを作り、それを売りさばくことで、企業は収益を上げていた。個々人の個別最適ではなく、汎用的な標準品を効率よく作り、広く市場に売りさばくためには、労働力が最も大切な経営資源であり、その効率や規模を維持することが、経営者には求められていた。そのために、従業員は、働く時間を管理され、長時間働くことが美徳されていた。

24時間、戦えますか?」

1988年に健康ドリンクのCMに使われたこの言葉は、流行語大賞にも選ばれるほどに、世の中の共感を得たのを記憶されている方も多いはずだ。まさに働くとは、労働力の提供であり、できる限り多くの人生の時間を仕事に費やすことが、求められてきた。定時での出社や退社を管理するという考え方は、その時代の常識であり、そうやって働けば、個々人の才覚にかかわらず役職が上がり給与も上がるという「年功序列」も従業員の時間を管理することと同根の思想が前提にある。

もはや「モノが主役」の時代は終焉を迎え「サービスが主役」の時代を迎えたにもかかわらず、この思想が未だ引きずられているのが、現状と言えるだろう。

リモートワークをするしないにかかわらず、この本質的な変化への対処が必要となるつまり、「サービスが主役」の時代では、時間ではなく、成果を管理するという考え方へと変えて行かなくてはならない。リモートワークであろうが、オンサイトワークであろうが、従業員のコミットメントとその成果を管理するという考え方へと変える必要がある。そのためには、従業員と感謝とが、オープンに情報を共有し、お互いが信頼し合える関係を前提に、大幅に権限を委譲することが必要となるだろう。あわせて、ビジネスの現場の「見える化」あるいは現場の透明性を高めるために、ビジネス・プロセスを設定してデジタル化することや、ビジネスチャットなどを使って、コミュニケーションの円滑化を図るなどの対策も必要となる。

何よりも、重要なのは、「セルフマネージメント」だ。労働時間の管理も含め、コミットした目標を確実に達成することを、外部の管理者ではなく、自分自身で管理することができなければ、リモートワークは機能しないだろう。

リモートワークのための手段、例えば、持ち運びできるPCやネットワーク環境、オンライン会議ツールなどを揃えたところで、「コミットメントと成果の管理」、「相互信頼を前提とした権限の委譲」、「セルフマネージメント」が前提になければ、リモートワークで生産性を高めることは難しいだろう。

このような前提が成り立つとして、あるいは、そこへ移行するために、雇用形態をメンバーシップ型からジョブ型へと変えようという動きもある。この両者の違いを整理してみた。

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メンバーシップ型からジョブ型への雇用形態の転換は、企業や働くことの本質の転換でもある。企業のパーパス(存在意義)や働くことの意義、さらには、ひとり一人の生き方を問うことでもある。この転換は、容易なことではないが、社会のトレンドを考えれば、転換を加速するか、先送りするかで、企業だけではなく、個人においても、大きな社会格差につながることを覚悟しておくべきだ。

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