【図解】これ4枚で分かるノーコード/ローコード/プロコード
先日、MicrosoftがTeamsで使えるローコード開発ツールとして「Dataflex」を発表した。AWSもHoneycodeを今年の6月に発表し、Salesforce.comは、Lightning Platformの普及に意欲的だ。Googleはノーコード開発ツールであるAppSheetを今年の1月に買収している。
大手クラウドベンダーが、自社のクラウド・サービスのひとつとして、このようなローコード/ノーコード開発ツールを積極的に展開するだけではなく、オンプレミスあるいはクラウドで使える製品も各社が提供している。我が国の独自製品としては、Wagby、WebPerformer、FastAPP、kintoneなどが、広く知られている。海外の製品としては、OutsystemsやMedixを知っている人も多いだろう。
ビジネスとITの一体化やデジタル・トランスフォーメーションという文脈の中で、事業部門主導での内製化は、今後急速に拡大してゆくはずだ。つまり、ビジネスの現場を知り抜いた人たちが、自分たちのビジネスの成果に貢献するアプリケーションを自分たちの手で創ろうという取り組みである。ここで求められるのは、現場のニーズを直ちにアプリケーションに反映させ、現場のフィードバックをうけて高速に改善を繰り返すことである。
当然、アプリケーション開発の需要は増え続けてゆく。一方で、十分なスキルを持った専門人材は足りていない。つまりITエンジニアなど専門家によるアプリケーション開発(プロコード)とSaaSなどを採用するだけでは現場のニーズと開発のリソースのギャップを埋めることはできない。そこで、その解決手段として、ローコード/ノーコード開発ツールは、アジャイル開発やDevOpsの取り組みと組み合わされるカタチで、今後普及してゆくことが考えられる。
ただ、ローコード/ノーコード開発ツールは、ベンダーロックインの問題を抱えている。各ツール間の移植性はなく、使用料や保守費用を支払わないと使えなくなってしまう。そうなるとアプリケーションは動か図、業務に支障をきたす。それでも、需要が拡大しているのは、まさにビジネス・スピードの加速に対応するためであり、ビジネスの現場からのアプリケーション開発需要が拡大しているからに他ならない。
そもそも、アプリケーションはライフタイムすなわちEoU(End of Use)を定めて開発投資すべきである。一度、作ったら永遠に使えるわけがない。それは、ビジネス環境の変化でありテクノロジーの進化が急速に進むからだ。しかし、現実には、古き良き時代のゾンビと化したアプリケーションが、変わってしまった現実への適応を無視して稼働している企業も少なからずある。そんな現実の当たりの発想の転換と、中長期的なデジタル化の推進といった経営戦略として、アプリケーション開発のあり方を再定義しておく必要があるだろう。
では、ローコード/ノーコード開発ツールとは何か。このあたりをチャートにしてみたので、参考にして頂ければと思う。
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