なぜ、君たちはITトレンドを学ぶのか(4)独学力
あなたには、10kgを持ち上げることができる筋力があるとしましょう。そんなあなたは、3kgと5kgと7kgを持ち上げて、その違いを区別することができます。しかし、15kgも30kgも80kgなど10kg以上を持ち上げることはできません。みんな同じ「重くて持ち上がらない」になってしまい、区別できません。しかし、100kgを持ち上げる筋力があれば、この違いを全て簡単に区別できます。
知識もまた同じです。たくさんの、あるいは深い知識があれば、いろいろな違いを見分けることができます。そして、たくさんの選択肢の中から、最もふさわしいものを選べるようになります。
会社が与えてくれる学びの機会は、10kgです。社会人として、あるいは、仕事をする上で、最低限必要な知識に過ぎません。あるいは、こんなことを学ばなくてはいけないよ、と学びのきっかけを与えてくれるにすぎません。
社会や顧客が求める知識は、100kgでも足りないでしょう。上限はないし、求められる知識も変わります。だから、会社に頼らずに学び続けなくてはなりません。そのための能力が、「独学力」です。
「独学」とは何かを定義すれば、「自腹を切って勉強すること」です。自腹を切るとは、自分の稼いだお金で本を買うことであり、自分のお金で英会話スクールに通うことです。あるいは、忙しい仕事の合間をひねり出して、学びの時間を作ることです。当然、それには努力が必要です。
しかし、この努力を負担と感じるうちは、独学ではありません。本を読み、新しいことを学ぶことが、日常の当たり前の習慣となったとき、それはあなたのスキルとなり、能力になります。スキルとか能力というのは「習慣」です。意識して、頑張って、辛い思いをしている段階は、まだ習慣にはなっていません。
習慣にするには、一定の時間とそれを続ける努力が必要ですが、習慣になってしまえば、それができないことが、残念で、辛くなります。例えば、朝起きてトイレに座らなければ落ち着かない、とか、歯を磨かなければ、気持ちが悪いと感じるように、習慣になると、それができないことが気持ち悪く感じます。そんな習慣を作るまでには、努力は必要ですが、それ以降は、努力はいりません。
いま、20歳代の君たちは、100年の人生を生き延びなくてはなりません。そんなこれからの人生は、これまでよりも速いスピードで変化し続けるでしょう。求められる基礎的な能力そのものが短時間で変わってしまいます。何かを学びたいと思っても、学校のように頼れる教師がそばにはいません。自分で教師を探さなくてはならないでしょう。
そんな時代を生き抜くには、1つのことに究極や絶対を求めず、時代の変化に合わせて、最適を選び、知識やスキルを多様化してゆくことです。
そのための学びの習慣、すなわち若い頃に「学び方」を学べるかどうかが、社会的格差を生む時代となりました。「独学力」とは、そのための習慣=能力なのです。
人生に於いて、社会に必要とされる人材であり続けなければ、お金はもらえないし、楽しくもありません。時代とともに求められる知識は変わります。だから、単一スキル/単一キャリアの限界を脱して、マルチスキル/パラレルキャリアな生き方を考えておくべきでしょう。
誤解があるといけないから言っておきますが、うわべだけをかじって、いろいろとふらふらしてもいいと言いたいわけではありません。ひとつのことで一人前以上に能力を磨き、まわりから惜しまれて、他のキャリアに転身するというのが、理想です。結果として、異なる分野の物事を組み合わせて新しい物事を作り出せる人材、すなわち「クロスオーバー人材」になることが、人生を楽しく生きる、ひとつの姿になるでしょう。
このような「クロスオーバー」な能力をAIが持てるようになるのは、相当先の話です。単一のスキルや能力であれば、AIは人間を簡単に超えてゆきます。例えば、囲碁や将棋、翻訳や医療における診断などは、もはや人間以上です。しかし、そんなAIをどのように使いこなせば、世のため人のためになるのかを見つけることは、AIにはできません。「クロスオーバー人材」とは、そんな能力の持ち主です。
「独学力」は、そんな人材になるための習慣=能力です。その能力を身につけるのは、早いほうがいいでしょう。もちろん、いくつになっても「独学力」を身につけるとはできますが、それを活かせる時間は長いに越したことはありませんから。
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- ゼロトラスト・ネットワーク・セキュリティとビジネス戦略
- 河野省二 氏/日本マイクロソフト CSO
- 日本のIT産業のマーケティングの現状と"近"未来
- 庭山一郎 氏/シンフォニーマーケティング 代表取締役
お願い
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直ぐに定員を超えると思われますので、その場合に備えて参加枠を
実施要領
- 日程 初回2020年5月13日(水)~最終回7月22日(水)
- 毎週 18:30~20:30
- 回数 全10回+特別補講
- 定員 100名
- 会場 東京・市ヶ谷、およびオンライン(ライブと録画)
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ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー
【4月度のコンテンツを更新しました】
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・以下のプレゼンテーション・パッケージを新規公開致しました。
> 2020年度・新入社員のための最新ITトレンドとこれからのビジネス と事前課題
>デジタル・トランスフォーメーション 基本の「き」
・ITソリューション塾・第33期(現在開催中)のプレゼンテーションと講義動画を更新
>これからの開発と運用
新規プレゼンテーション・パッケージ ======
【新規】2020年度・新入社員のための最新ITトレンドとこれからのビジネス
【新規】上記研修の事前課題
【新規】デジタル・トランスフォーメーション 基本の「き」
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【改訂】総集編 2020年4月版・最新の資料を反映しました。
【改訂】ITソリューション塾・プレゼンテーションと講義動画
>これからの開発と運用
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ビジネス戦略編
【改訂】DXとPurpose p.21
【改訂】Purpose:不確実な社会でもぶれることのない価値の根源 p.22
【新規】デジタル・トランスフォーメーションとは何か p.29
【新規】「何を?」変革するのか p.30
【新規】「"デジタル"を駆使する」とは、何をすることか p.31
【新規】「共創」とは、何をすることか p.32
【新規】NTTとトヨタ 「スマートシティプラットフォーム」を共同構築 p.62
【新規】「両利きの経営」とDX戦略(1) P.82
【新規】「両利きの経営」とDX戦略(2) P.83
【新規】学ぶべき領域 p.272
ITインフラとプラットフォーム編
【新規】サイバー・セキュリティ対策とは p.132
【新規】サイバー・セキュリティ対策の目的 p.133
【新規】サイバーセキュリティ対策の構造 p.134
サービス&アプリケーション・先進技術編/AI
【新規】機械学習の仕組み p.61
【新規】モデルとは何か p.62
【新規】人工知能と機械学習の関係 p.93
下記につきましては、変更はありません。
開発と運用編
サービス&アプリケーション・基本編
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テクノロジー・トピックス編
クラウド・コンピューティング編
サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT