2020年 SIビジネス・10大予想 予想3:アジャイル開発に関われないSI事業者のビジネス・チャンスが制約される
世の中は、「モノ中心」のビジネスから「サービス中心」のビジネスへと大きく流れを変えている。5Gの普及によってネットワーク環境が進化すればIoTはもはやデフォルトの時代を迎え、モノのサービス化がこれまでにもまして加速するだろう。そうなれば、製造業もまた自らをサービス産業へと転換しなければ生き残れない時代になる。トヨタのMONET TechnologiesやWOVEN City、日産のEasy Ride、コマツのSMART Constrictionなどは、まさにそんな世の中の変化を象徴している。
クラウドの進展もこの変化を後押しする。もはやコンピューティング・リソースは物理的実態からは電気やガス、水道のようなユーティリティ・サービスとして使うことが当たり前になりつつある。
働く場所を地理的、物理的に拘束することも非常識な時代となるだろう。この要請に応えようとすれば、徹底したペーパーレス化やオフィースワークのサービス化も不可避になる。
まさに世の中は「サービス中心」へと急速に動いている。
アジャイル開発、あるいはそれを支えるDevOpsは、このような「サービス中心」のビジネスを支える前提となる方法論だ。世の中のビジネスが「サービス中心」へとシフトするのならITもまたこれに対応できなければ、顧客のニーズに応えられない。
アジャイル開発やDevOpsを「特別な手法」あるいは「小規模なWebサービスのための手法」といった認識を未だ持っている人たちがいるが、これは明らかな誤りであり、本質を理解していない。いやむしろ、そのような位置付けに貶めて、自分たちがやっている旧態依然とした「モノ中心」時代のウォーターフォール的アプローチが、主流だと正当化したいだけなのかもしれない。
ITは社会の需要に応え、変化を先取りしてこそ、その真価を発揮する。その当たり前に向きあおうとすれば、アジャイル開発やDevOpsは必然といえる。コンテナ、サーバーレス/FaaSもまた、この文脈に位置付けられる。
前に進むにはこれまでを壊すことが必要だ。既存の収益構造や顧客との関係も壊す必要がある。アジャイル開発やDevOpsに取り組むとは、これまでのビジネス・モデルの変革を伴うだろう。
世の中が変わっていくのだから、自分たちも変わらなければ、世の中から必要とされなくなる。下駄屋を続けるか、靴屋になるのか。もはや選択の余地はない。
2020年 SIビジネス・10大予想
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