オルタナティブ・ブログ > ITソリューション塾 >

最新ITトレンドとビジネス戦略をわかりやすくお伝えします!

【図解】コレ1枚でわかる「風通しの悪い組織」と「風通しの良い組織」 1/3

»

「コンプライアンスで、なにをやるにもビクビクです。上司もやれと言っておきながら、問題が起きそうになると梯子を外すんですよ。そもそも、社内でこんな愚痴をこぼすことなんてできませんよ。ほんとうに窮屈です。」

ある若手営業がこんな愚痴をこぼしていました。「風通しの悪い組織」の典型的な姿です。これでは、組織の活力も削がれ、継続的な成長は望めません。一方で、とても活力にあふれた組織もあります。そういう組織についていろいろと調べてみると、「風通しの良い組織」である場合が多いようです。

両者には、どういう違いがあるのでしょうか。次の3つの視点から考えてみようと思います。

初回は、「行動原理や行動特性から考える」について考えて見ることにしましょう。

スクリーンショット 2019-10-28 5.46.36.png

「風通しの悪い組織」は、「問題があってはならない」という意識に支配され、「問題が出ないように厳しく管理する」ことが組織の方針であり、行動原理となっています。そのため、不平を口にするのはルール違反であり、組織を混乱なく回すことが最優先と考えられるようになります。そして、あらゆる行動に牽制や抑制が働き、無難な対応しかできない組織となってしまいます。結局は、何をやっても成果はそこそこに、大きなビジネスを生みだすことは難しいでしょう。

また、問題があってはいけないから、問題が起きれば、なんとか表沙汰にならないようにと隠蔽化し、個人で解決しようという意識が働きます。しかし、解決できないままに深刻な事態へと向かってしまえば、ビジネスにも個人にも大きなダメージを与えることになるでしょう。

このような事態を避けようと、部下は自然と防御的行動をとるようになります。例えば、次のような行動です。

  • 上司の意見に合わせる
  • 文句を言わず黙って従う
  • 面倒な情報は上司に伝えない

当然、組織のパフォーマンスが上がることはありません。

これに対して「風通しの良い組織」とは「問題があるのは普通」という考えが行動を支配しています。そのため、問題を早く出させるように多くの機会を作ろうします。そのために、問題をどんどん提起することを評価し、困難があっても改善、改革することを奨励するような雰囲気作りを努力するようになります。その結果、新しい発想、新しいきっかけ作りが誘発され、潜在力が引き出されるようになるのです。また、問題が小さい内に顕在化されるので、深刻な事態を回避することにもなります。

このような組織は、常に積極的な行動を取るようになります。例えば、次のような行動です。

  • 積極的な「抵抗勢力」になる
  • おかしいと感じたらすぐに伝える
  • 問題を解決しようと支援を求める

組織は、個々人の持てる力以上のものを引き出す事ができるようになり、高いパフォーマンスを維持しづけることができるのです。

【次回に続く】

ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA

【10月度のコンテンツを更新しました】
・"デジタル・トランスフォーメーションの本質と「共創」戦略"を改訂しました。
・RPAプレゼンテーションを改訂しました。
=======
総集編
【改訂】総集編 2019年10月版・最新の資料を反映しました。

パッケージ編
【新規】デジタル・トランスフォーメーション ビジネスガイド(PDF版)
【新規】デジタル・トランスフォーメーション プレゼンテーション

ビジネス戦略編
【新規】デジタル・トランスフォーメーションとは p.12
【新規】DXによってもたらせる2つの力 p.22
【新規】競争環境の変化とDX p.34
【新規】前提となるITビジネスの環境変化(〜5年)p.36
【新規】デジタル・トランスフォーメーションのBefore/After p.54
【新規】デジタル・トランスフォーメーションの実践 p.56
【新規】共創ビジネスの実践 p.58
【新規】DX事業の類型 p.77

サービス&アプリケーション・先進技術編/AI
【新規】「自動化」と「自律化」の違い p.32
【新規】機械翻訳の現状とそのプロセス p.85
【新規】機械翻訳の限界 p.86

ITインフラとプラットフォーム編
【新規】ゼロ・トラスト・セキュリティ p.110
【新規】Microsoft 365 Security Center での対応 p.111
【新規】ユーザーに意識させない・負担をかけないセキュリティ p.112
【新規】ローカル5G p.254
テクノロジー・トピックス編
【改訂】RPAプレゼンテーション

下記につきましては、変更はありません。
・サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
・クラウド・コンピューティング編
・サービス&アプリケーション・基本編
・開発と運用編
・ITの歴史と最新のトレンド編

https://libra.netcommerce.co.jp/

Comment(0)