【図解】コレ1枚でわかる「目利き力」
ユーザーが情報システムに求めているのは、QCDを守ってシステムを開発し納品してもらうことではありません。その情報システムを使って、業務の効率を上げることであり、新しいビジネスを始めることです。表現を変えれば、情報システムが必要なのではなく、それを使ったサービスが必要だと言うことです。
サービスを提供する上で、最も効率のいいやり方は、パッケージ・ソフトウェアやSaaSを使うことです。それも、カスタマイズや修正を加えることなく、それらが提供するフローに合わせて業務を変えることです。
企業としての独自性を追求することで、戦略的価値、すなわち売上や利益、あるいは競争力を高めると言ったことには必ずしも向きませんが、コモディティな業務、例えば、財務会計、人事、経理、オフィス・ワーク、進捗管理などにおいては、パッケージ・ソフトウェアやSaaSを使うことが賢明な選択と言えます。
本来、パッケージ・ソフトウェアやSaaSを使うのは、ITサービスを迅速に提供することに加え、それらを作る前提となった思想や文化、ベスト・プラクティスを自分たちの業務のなかに取り込むことで、業務や経営の進化や改革を促すこと、あるいは加速することも考慮に入れるべきです。だからこそ、できるだけカスタマイズや修正を加えないことが賢明な使い方といえるわけです。
しかし、それが企業文化や目指している方向と乖離していれば、例え短期的には機能は充足していても、長期的には使えない、あるいはむしろ混乱を招くことになりかねません。そこで必要になるのが、そういう製品やサービスに関わる「目利き力」です。ITベンダーやSI事業者にはそんな能力も求められることになるでしょう。
「目利き力」とは、広く世間を見渡し、評価が高い、あるいは広く使われているパッケージやSaaSについての知見を持ち、問題解決に最適な組合せを選択できる力です。
「目利き力」とは、次の3つの評価軸を駆使して、最適な選択を導くことができる能力です。
実現可能性
- 予算と費用・投資の関係
- 既存システムの現状とお客様の成熟度
- 意欲や姿勢(特に経営者や業務の現場)など
顧客価値
- 経営/事業の戦略や意図
- 全体のビジネス・プロセス
- 現状の問題や課題 など
社会的評価
- 世の中の実績や評判
- コミュニティの意見や議論)
- 使った自己評価(UI/UX、機能/非機能要件)など
そして、自分の考えとして、お客様に提言することです。その時に心がけるべきは、次の3点です。
- 分析ではなく直感を
- 部分ではなく全体を
- 絶対ではなく最適を
それきっかけにお客様と対話し、最適解を合意して、お客様の確信と決心を引き出すことができなくてはなりません。
ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA
【10月度のコンテンツを更新しました】
・"デジタル・トランスフォーメーションの本質と「共創」戦略"を改訂しました。
・RPAプレゼンテーションを改訂しました。
=======
総集編
【改訂】総集編 2019年10月版・最新の資料を反映しました。
パッケージ編
【新規】デジタル・トランスフォーメーション ビジネスガイド(PDF版)
【新規】デジタル・トランスフォーメーション プレゼンテーション
ビジネス戦略編
【新規】デジタル・トランスフォーメーションとは p.12
【新規】DXによってもたらせる2つの力 p.22
【新規】競争環境の変化とDX p.34
【新規】前提となるITビジネスの環境変化(〜5年)p.36
【新規】デジタル・トランスフォーメーションのBefore/After p.54
【新規】デジタル・トランスフォーメーションの実践 p.56
【新規】共創ビジネスの実践 p.58
【新規】DX事業の類型 p.77
サービス&アプリケーション・先進技術編/AI
【新規】「自動化」と「自律化」の違い p.32
【新規】機械翻訳の現状とそのプロセス p.85
【新規】機械翻訳の限界 p.86
ITインフラとプラットフォーム編
【新規】ゼロ・トラスト・セキュリティ p.110
【新規】Microsoft 365 Security Center での対応 p.111
【新規】ユーザーに意識させない・負担をかけないセキュリティ p.112
【新規】ローカル5G p.254
テクノロジー・トピックス編
【改訂】RPAプレゼンテーション
下記につきましては、変更はありません。
・サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
・クラウド・コンピューティング編
・サービス&アプリケーション・基本編
・開発と運用編
・ITの歴史と最新のトレンド編