【図解】コレ1枚でわかる量子コンピュータ 1/4
「数」とは抽象的な概念であり、そのままで計算するのは簡単ではありません。そこで、この「数」を「ものを動かす」という物理現象に当てはめて計算しようという知恵が生まれました。例えば、何匹かの魚を均等に分けるとき、その魚を5人の前に順番に置いてゆけば、割り算ができます。さらには、石ころを魚に対応付けて、同様の計算できることも発見されました。しかし、どこにでも適当な石ころがあるとは限りません。そこで、算盤のような道具が発明されたのです。
しかし、「ものを動かす」物理現象では大規模で複雑な計算はできません。そこで、歯車を使い、その歯の数の組合せを利用して計算する道具が登場します。その歯車を手やゼンマイ、蒸気機関を使って回す道具が登場します。歯の数の違いを巧みに組み合わせ、切り替えながら、複雑で大規模な計算ができる道具が考案されました。そんな歴史は、機械式時計として、いまにも受け継がれています。
ただ、さらに大規模で複雑な計算を高速でおこなおうとすると、歯車では実現が難しくなります。そこで、「電磁気」の物理現象、つまりスイッチのオンとオフの組合せを使って計算する道具が登場します。
現在使われているコンピュータは、この「電磁気」という物理現象を使っていますが、いまここに大きな2つの課題が突きつけられています。
まずは、データ量と計算需要の爆発的増大です。IoTの普及により膨大なデータが生みだされ、それを機械学習で分析しようという用途です。これには、膨大な計算が必要となります。
一方、「ムーアの法則」が限界を迎え、コンピュータ性能を高めることが困難な状況となっています。「ムーアの法則」とは、「半導体の集積密度は18~24カ月で倍増し、処理能力が倍になってもさらに小型化が進む」という経験則です。この法則は半導体の微細加工技術の発展を根拠としているため、微細化が原子レベルにまで到達してしまうと通用せず、それが現実になろうとしています。
「計算需要の爆発的増大」と「ムーアの法則の限界」という2つの課題を同時に解決する手段として、注目されているのが「量子コンピューター」です。量子コンピューターは、「量子」という微細な世界で起こる物理現象を利用して計算をおこなうもので、「電磁気」の物理現象を使っているいまのコンピューターの数億倍あるいは数兆倍の計算能力が期待されています。
ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA
【9月度のコンテンツを更新しました】
・デジタル・トランスフォーメーションについての記述を増やしました。
・新入社員研修の研修教材を改訂しました。
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総集編
【改訂】総集編 2019年9月版・最新の資料を反映しました。
パッケージ編
【改訂】新入社員のための最新ITトレンド研修・2019年9月版
ビジネス戦略編
【新規】IT投資並びに情報サービス産業の市場推移(1)p.3
【新規】IT投資並びに情報サービス産業の市場推移(1)p.4
【新規】コレ1枚でわかる最新のITトレンド p10
【改訂】デジタル・トランスフォーメーションとは何か(1) p.12
【改訂】デジタル・トランスフォーメーションとは何か(3) p.10
【改訂】デジタル・トランスフォーメーションとは何か(4) p.11
【新規】新規事業やイノベーションは「手段」に過ぎない p.89
【新規】成長を左右する2つのメンタリティ p.210
【新規】抵抗勢力に打ち勝つ方法 p.211
【改訂】「社会的価値」とは何か p.213
【新規】計画された偶発性理論 p.221
サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
【新規】Microsoft Hololense2 p.55
【新規】IoTとAR/MR p.56
サービス&アプリケーション・先進技術編/AI
*変更はありません
ITインフラとプラットフォーム編
【改訂】システム利用形態の歴史的変遷 p.68
クラウド・コンピューティング編
【改訂】異なる文化の2つのクラウド戦略 p.108
サービス&アプリケーション・基本編
*変更はありません
開発と運用編
*変更はありません
ITの歴史と最新のトレンド編
【新規】前提となるITビジネスの環境変化(〜5年) p.12
【新規】スマートフォンとは何か? P.13
テクノロジー・トピックス編
*変更はありません