自分の「知識」のレベルを見える化する方法
「デジタル・トランスフォーメーション」という言葉を目にする機会が増えました。これは一体何のことでしょう。企業の経営や事業にとって、どのような変革を迫ることになるのかも合わせて説明して下さい。」
私が主催するITソリューション塾では、こんな事前課題が3〜5問、毎回の講義(2時間/週×11回)に先立ち実施するように求められる。ITソリューション塾の実施期間中に40問ほどを課せられることになるわけで、これはなかなか大変なことだ。それでも、みなさん真面目に課題の答えを持って講義に参加してくれている。
そもそも、このような事前課題をやってもらうようにしたのは、いまの自分の知識や理解のレベルを確認し、講義に前のめりに参加してもらいたいと思ったからだ。
「理解できない」、「分からない」は、仕方のないこと。それを確認することも本課題の目的となる。だからといって、「分からない」で済ますのではなく、調べ、そして、必ず答えを書いてもらう。そして、それが、正しいかどうかを講義で確かめてもらうことで、講義を他人事ではなく、自分事として受けとめてもらえるようになると考えたからだ。
絶対の正解はない。検索してもそのものズバリの正解が見つからない課題にしている。だから自ら答えを創り出さなくてはいけない。そのアウトプットが、自分の知識とその理解のレベルを客観的に評価する手段となる。
また、回答は単語の羅列や箇条書きではなく、必ず文章にするように指示している。確かに、単語の羅列や箇条書きは簡便だが、大きな問題がある。それは、言葉の要素や概念のあいだに「論理」をつくったり、「物語」をつくったりすることができないことだ。
「思いついたまま」の羅列は、論理や物語、あるいは関係や構造を考えないまま、書き出しだけで安易な達成感を味わってしまい、分かった気になってしまう。当然そんな中途半端な知識では、人に何かを説明するにも筋の通った説明ができない。それが習慣化するとビジネスマンとしては致命的だと考えるからだ。
羅列や箇条書きではなく文章にすると、自分の理解の度合い、つまり論理や物語を伴う理解の程度が「見える化」される。例えば、論理がないと、唐突な展開となり文意が通らない。これでは相手に伝わらない。物語がないと、単調でつまらないものになってしまう。これでは人を飽きさせてしまうし、関心を引き出すことはできない。
このようなことは文章として「見える化」することではじめて分かることだ。文章としてアウトプットしなければ、それに気付くことはできない。だから羅列や箇条書きではなく文章にしてもらっている。
また、ビジネスの現場で、決まり切った正解が与えられることはない。答えは自分で学び、考え、創り出すしかない。また、そのための時間をどう作るかも自分で解決しなければならない。与えられた仕事をこなし、それ以上のことを求められるのがビジネスの現場であり、その工夫や努力の中に成長の機会が与えられている。事前課題はそういう自分を鍛える機会になるとも考えている。
私がこうしてブログを書くのも、同じことだ。文章にしてみることで、自分の知識と論理の曖昧さを実感できる。なんとかわかりやすく、文意の通った文章にしようともがくほどに、ニューロンがつながってゆくことを実感する。これはなかなか悪くない論理的思考力の訓練になる。ITソリューション塾の事前課題には、こんな経験も土台になっている。。
ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA
LiBRA 10月度版リリース====================
・新たに【総集編】2018年10月版 を掲載しました。
「最新のITトレンドとこれからのビジネス戦略」研修に直近で使用しているプレゼンテーションをまとめたものです。アーカイブが膨大な量となり探しづらいとのご意見を頂き作成したものです。毎月最新の内容に更新します。
・アーカイブ資料につきましては、古い統計や解釈に基づく資料を削除し、減量致しました。
==========================================..
ビジネス戦略編
【更新】UberとTaxi p.10
【更新】もし、変わることができなければ p.16
人材開発編
*変更はありません
サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
【新規】モノのサービス化 p.34
【更新】モノのサービス化 p.37
サービス&アプリケーション・先進技術編/AI
【更新】AIと人間の役割分担 p.12
【更新】自動化から自律化への進化 p.24
【更新】知的望遠鏡 p.25
【更新】人に寄り添うIT p.26
【更新】人工知能・機械学習・ディープラーニングの関係 p.64
【更新】なぜいま人工知能なのか p.65
サービス&アプリケーション・基本編
*変更はありません
サービス&アプリケーション・開発と運用編
【新規】マイクロサービス ・アーキテクチャ p.62
【新規】マイクロサービス・アーキテクチャの6つのメリット p.63
【新規】マイクロサービス・アーキテクチャの3つの課題 p.64
【新規】FaaS(Function as a Service)の位置付け p.68
ITインフラとプラットフォーム編
【更新】Infrastructure as Code p.78
【新規】Infrastructure as Codeとこれまでの手順 p.79
【更新】5Gの3つの特徴 p.235
クラウド・コンピューティング編
【更新】クラウドの定義/サービス・モデル (Service Model) p.41
【更新】5つの必須の特徴 p.55
【新規】クラウドのメリットを活かせる4つのパターン p.57
テクノロジー・トピックス編
*変更はありません。
ITの歴史と最新のトレンド編
*変更ありません