自分達が見えているものなんて、もはや先が見えている
「人間の手が導かなくとも杼(ひ)が布地を織り上げ、ばちが竪琴をかき鳴らすなら、親方はもう職人がいらなくなるだろう。」
米MITの研究者達が著した『機械との競争』という本の冒頭に書かれていたアリストテレスの言葉だ。この本には次のようなことが述べられている。
「経済の成長が雇用の拡大を生みだしていない。それはITやロボットなどのテクノロジーが、人の雇用を吸収してしまうからだ。」
移民を受け入れ、人口の増加している米国は、それに見合う雇用を創出できないでいるという。これは、米国にあっては、大きな社会問題であり、ネガティブに捉えるのは、当然のことかもしれない。
しかし、日本という国に視点をあわせれば、これは大きなチャンスかもしれない。
つまり、我が国では、ロボットやAIなど、人の労働力を機械に置き換えることへの需要は、今後確実に増えてくるからだ。プログラミングやシステム運用もまた、徹底した効率化や自動化をすすめなければ、需要を満たせなくなる。つまり、「機械との競争」ならぬ、「機械との共創」が、日本の成長を支えてくれる。
それは、同時に人間のやるべき役割を変えてゆくことを求められる。そして、ビジネスのあり方も変わり、収益構造も変えてゆかなければならない。そして、仕事についての価値観をも変えてゆくことが求められる。
「そんなことができる人間なんか、うちにはいないよ」
そんなことを言う経営者もいる。しかし、そんな人は、どこにもいない。だからこそ、チャンスだ。
COBOL全盛だった時代、JavaやWeb開発ができる人材など、いなかったと同じように、それを追いかけてこそ、人は育つ。
自分達が見えているものなんて、もはや先が見えている。だからこそ、見えていないものに目をこらし、見えるようにならなければ、そのときが来たときに何も見えないままで、右往左往するだけだ。
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