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なぜ研修教材をロイヤリティ・フリーで配っちゃうの?

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「研修教材をソフトコピーのままロイヤリティ・フリーで公開して、他の人に勝手に使われたら、仕事が減っちゃうじゃないですか?」

ベテラン講師がそんな忠告をしてくれた。しかし、もうそんな時代じゃない。

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もちろん、分かりやすく表現したり体系立てて整理したりしているわけだから、その付加価値はある。だからといって盛り込んでいる知識の多くは、自分のオリジナルではない。しかも新陳代謝が激しいIT業界にあって、内容を何年も、いや何ヶ月も塩漬けにして、それを後生大事に抱え込むなど意味のないことだ。

昔であれば、そういう教材が商品としての希少性を持ち、大きな価値を持っていたが、ネットの時代になって、その価値も薄れている。

分かりやすい資料なんて、いくらで無償で簡単に手に入る。そんな時代に、研修教材を囲い込み、それを自分の講師としての存在証明であるかのように考えるのは、もはや時代遅れだ。

人は知っていることを学びたいと思うようだ。まったく知らないことにはなかなか興味を示してくれない。ならば、研修教材をロイヤリティ・フリーで、誰もが気にせずコピーして使えるようにして、内容をいろいろな人に知ってもらい、もっと知りたいと思ってもらい、学びたいという気持ちを引き出す方が得策だ。なによりも、それが「使いまわしできる資料」であれば、それを受け取った人は助かるだろうし、喜んでくれるだろう。そして、お願いしなくてもいろいろな人が私のことを宣伝してくれるから、告知効果は極めて高い。そうやって、私が講師を務める研修に来てもらう機会が増えれば、そこでビジネスになる。

そうやって、私の講義や講演に来てもらったとして、そこでガッカリさせてはいけない。だから、ライブコンサートのつもりで、講義の演出にはかなり気を使っている。

楽しんでもらえれば、リピータは増やせるだろうし、テキストをロイヤリティ・フリーで手に入れた受講者たちは、それをいろいろなところで使い、配布もしてくれるから、私のことについて知っている人が増え、講義に参加しようという人も増えてゆく。だから、研修教材を紙で印刷し、「不許複製」なんて仰々しく刻印して受講者限定で配布するなんて、自らチャンスを狭めているようなものだし、時代遅れも甚だしいと考えている。

グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」という本をご存知だろうか。グレイトフル・デッド (Grateful Dead) とは、1960年代から1980年代にかけて活躍したアメリカのロックバンドだ。このグループは、コンサートでの録音は自由、そのテープをコピーして配布することも自由にしていた。その結果、ファンはどんどん増えて、コンサートはいつも超満員だったという。

この本を読んだ時、「先を越された」(笑)とは思わなかったが、やっぱり同じようなことをやっている人は、昔からいるんだなぁと嬉しくなったことを覚えている。

こういうやり方は、むしろいまの時代のほうが簡単だ。ならば、こういうやり方をもっとうまく活かしてゆけば良いと思っている。

結局は、お客様が幸せになることに流れは必ず向かう。ならば、その流れを加速することにいち早く係わり、ノウハウを手に入れた方が得策だ。それがどのようなビジネスにつながるかは分からないが、それがお客様の幸せならば、何かかが向こうからやってくる。それを見のがさないようにアンテナの感度を上げて、走りながら考える。それが、一番良いやり方じゃないかなぁ。

受付開始!ITソリューション塾・第26期

古い常識をそのままにお客様の良き相談相手にはなりません

  • 古い知識のままで、知っているつもりになってはいませんか?
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「知っているつもりの知識」から「実践で使える知識」に変えてゆく。そんなお手伝いをしたいと思っています。

10月4日(水)より開催される「ITソリューション塾・第26期」の受付を開始致しました。内容も一部変更し、「ITでビジネスを革新する」をテーマに、ビジネスの課題にITをどのように活用してゆけばいいのか、また、情報システム部門やSI事業者は、いまの時代の変化にどのように向きあえばいいのかについても考えてゆきます。

講義で使用する500ページを超える最新のプレゼンテーションは、オリジナルのままロイヤリティ・フリーで提供させて頂けます。お客様への提案、社内の企画資料、イベントでの解説資料、勉強会や研修の教材として、どうぞ自由に活用してください。

第26期 ITソリューション塾

  • 日程 2017年10月4日(水)〜12月12日(火) 18:30〜20:30
  • 回数 全11回
  • 定員 60名
  • 会場 アシスト本社/東京・市ヶ谷
  • 料金 ¥90,000- (税込み¥97,200) 全期間の参加費と資料・教材を含む

詳しくは、こちらをご覧下さい。

最新版(9月度)をリリースしました!

ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA

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最新版【2017年9月】をリリースいたしました。

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・ブロックチェーンの研修資料を個別に掲載しました。
・新入社員のための最新ITトレンド研修を大幅改訂しました。
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ビジネス戦略編
【新規】新規事業のふたつのタイプ p.84

クラウド・コンピューティング編
【新規】クラウドがもたらすビジネス価値 P.20
【新規】クラウドの定義/サービス・モデル (Service Model) 詳細 p.35
【新規】クラウド・インテグレーターになるための要件 p.122-123

サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT編
【新規】IoTそれ自体は目的ではない p.49

サービス&アプリケーション・先進技術編/AI(人工知能)編
【更新】コレ1枚でわかる人工知能 文言の追加・修正 p.10
【更新】人工知能の3つの役割と人間の進化 文言の修正 p.11
【更新】Amazon Echo:機械との自然な関係を実現する音声対話 動画リンク p.127
【新規】AIタクシー、30分後の需要エリア予測 動画リンク p.128

サービス&アプリケーション・基本編
【新規】SAPのサービス・ラインアップ p.12

サービス&アプリケーション・開発と運用編
【新規】アジャイル開発の進め方 p.17
【新規】OSS適用領域別一覧 p.62

インフラ・プラットフォーム編
【新規】SDIとは p.17
【新規】Intel Ruler フォームファクター p.207
【新規】フラッシュストレージが注目される理由 p.210
【新規】フラッシュストレージの最新動向 p.211

トピックス編
【新規】取引やデータの正当性を保証する手段 p.31
【新規】ブロックチェーン取引と一般的な取引の違い p.36
【新規】ビットコインと銀行取引(送金)の違い p.37
【新規】ブロックチェーンの構造 p.38
【新規】ブロック追加の仕組み p.39
【新規】同時にブロックが作られた場合 p.40
【新規】ブロックチェーンが改竄できない理由 p.41
【新規】パブリックとプライベートの違い p.44
【新規】スマート・コントラクト p.45
【新規】エスクロー取引とスマート・コントラクト p46
【新規】代表的なブロックチェーン・プロジェクト p.47

ITの歴史と最新トレンド編
【新規】歴史から見たITトレンド p.5

【新規】ブロックチェーン/基本を知るためのプレゼンテーションを追加しました。

【改訂】新入社員のための最新ITトレンド を最新の内容に改訂しました。

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