「未来を味方に付ける方法」について考える
「未来を味方に付ける方法」
明日開催予定の拙著出版記念イベントで、三人の皆さんと、そんなことを話しあってみようと思っています。
おひとりは、楽天の吉岡弘隆さん。楽天テクノロジーブランドの構築・広報に携わっている方で、カーネル読書会主宰や1000 speakers conference in Englishなどコミュニティ活動にも活発に取り組まれています。ビジネスブレークスルー大学教授やITで地域興しに取り組む楽天IT大学校でも活躍されています。
もうおひとりは、AIやデータサイエンスの研究者である中西 崇文さん。デジタルハリウッド大学大学院 客員教授、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授/主任研究員であり、先日「シンギュラリティは怖くない:ちょっと落ちついて人工知能について考えよう」(草思社)を出版されました。
モデレーターには、B to Bマーケティングに取り組まれているC-M-P株式会社・代表取締役の佐々木 康彦さんです。ドリカムのバックバンドを経てインターネットの可能性を信じて音楽とウェブの制作会社を設立、いまこの仕事をされています。
エンジニアである吉岡さん、研究者である中西さん、マーケターである佐々木さん、そして、いまひとつアイデンティティははっきりしませんが、強いて挙げさせて頂ければ営業の斎藤が、自分の「学び」についての向き合い方を語り合おうと思っています。
それぞれに取り組んでいることは違いますが、みんな知的好奇心は旺盛で、読書好きであり、アウトプットし続けているという共通点はありそうです。なぜ、そうなのでしょう、何を目指しているのでしょう。どうやっているのでしょう。そんなことを語り合ってみようと思っています。
行き着くところは、「未来を味方にするため」なんだろうと、私は思っています。会社の未来、社会の未来、子どもたちの未来、自分の未来など、未来は様々にありますが、その答えは誰も知りません。だからこそ、それを知りたいと思うし、よりよい未来を創りたいと思うから、人は学ぶのだろうと思います。
「自分たちで望む未来をつくってしまえばいい」
故スティーブ・ジョブスがこんなことを語っています。もちろん、彼ほどに才能はないかもしれませんが、根っ子は同じかもしれません。特に、ビジネスにとって、未来を知ることは、企業が社会に価値を提供し続けるためには不可欠です。例え、過去に社会に価値を与えることができた企業でも、未来を見誤れば、あるいは、たとえ未来が分かっていても、これまでのやり方と相容れないからと遠ざけ、あるいは先送りしてまだ何とかなると過去にこだわり続ければ、もはや価値を生み出せず成長どころか生き残ることさえできなくなってしまいます。
では、未来を味方にするために、何を学べばいいのでしょうか。私は、迷うことなく「歴史を学ぶことです」と答えます。
歴史を学ぶとは、歴史を作った底流を見つけ出す取り組みだと思っています。ひとつひとつの歴史的事実から私たちは様々な教訓を得ることができますが、そこに留まるのではなく、その事実を導く原理原則は何かを知ろうとする取り組みです。
事実を並べ、表向きにはつじつまの合う物語を描き、その流れの中に続編を創作しても、それが未来になるとは限りません。もっと根っ子にある原理原則を知ろうとする取り組みこそが、未来を知る筋道があります。
例えば、望遠鏡がどんな部品をどのように組合せて作ってあるのかを知ることで、自分も望遠鏡を作ることができます。しかし、なぜその部品が必要なのでしょうか。なぜ、このような組合せになっているのでしょうか。つまり、望遠鏡を作るための前提となる光学の知識があれば、望遠鏡の性能を高めることができるでしょうし、もっと遠くを見ることもできるでしょう。そして、それまでにないまったく新しい望遠鏡が登場しても、その原理原則には共通するものがありますから、使いこなすことも容易です。そして、より遠い未来までも見通すことができるようになります。
歴史を学ぶとは、事実を知ること、そこから教訓を得ること、その底流に流れる原理原則を知ろうという取り組みなのです。
では、どうすれば「学べる」のでしょうか。私は、アウトプットすることで、学ぶ機会を作っています。
今朝もそうですが、毎朝ブログを書いています。それ以外にも、講演をする、講義をする、コミュニティで議論するなど、アウトプットするには、準備にその何倍ものインプットを得なくてはなりません。また、アウトプットすることで自分の理解の曖昧さを痛感し、また、誤りを指摘されることで、新たな知識を得ることとなり、学ぶ機会を与えられます。
そんな繰り返しを日常のリズムの中に埋め込むことが、私にとっての「学ぶ」方法になっています。
人それぞれに学びのスタイルはありますし、興味や関心は違います。だからこそ、そういう人たちの話しを聞いたり、語り合ったりすることで、新たな気付きを得ることができます。そして、そこに共通する原理原則を見出すことができれば、未来を見る望遠鏡の性能を高める手かがかりが見つかるかもしれません。
明日開催のイベントでは、そんなことについても皆さんと話をしてみたいと思っています。
【図解】コレ一枚でわかる最新ITトレンド 増強改訂版
- 何ができるようになるのか?
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「知っている」から「説明できる」へ
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キーワードは耳にするけど、
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【若干名募集】ITソリューション塾・東京と大阪
東京・5月16日/大阪・5月22日 ITソリューション塾 まもなくスタートです。
「最新」のトレンドって、なんですか?
世の中は「最新」であふれかえっています。ただ、その中で、私たちのビジネス・チャンスに結びつく「最新」は、限られています。
中には、私たちのいまのビジネスのあり方を否定し、事業の変革を迫る「最新」もあります。
それを見分け、味方に付けてゆくためにはどうすればいいのでしょうか?
ITソリューション塾は、そのためのお手伝いをしたいと思っています。
わかりやすく、誰もが理解できるように説明するつもりです。
参加するには、「覚悟」や「決心」は不要です。毎週参加するという行動が、自ずと「覚悟」や「決心」を固めてくれます。
まずは「カタチ」がは入れです。それが、次のステージへと自らを押し出すきっかけになるはずです。
IT業界の方、情報システム部門の方、ITを差別化の武器として活かしてゆきたい事業部門や経営に関わる方のご参加をお待ちしています。
最新版(4月度)をリリースしました!
ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA
新入社員のための「最新トレンドの教科書」も掲載しています。
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*クラウドについてのプレゼンテーションをインフラ編から独立させました。
*使いやすさを考慮してページ構成を変更しました。
*2017年度新入社員研修のための最新ITトレンドを更新しました。
*新しい講演資料を追加しました。
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クラウド・コンピューティング (111ページ)
*「インフラとプラットフォーム編」より分離独立
【新規】クラウドによるコスト改善例 p101-108
開発と運用(68ページ)
【新規】管理運用の範囲 p.37
【新規】サーバーレスの仕組み p.40
インフラとプラットフォーム(211ページ)
*クラウドに関する記述を分離独立
【新規】多様化するデータベース p.127
【新規】クラウドデータベース p.156-158
IoT(101ページ)
【新規】IoTはテクノロジーではなくビジネス・フレームワーク p.16
【新規】LPWA主要3方式の比較 p.52
人工知能(103ページ)
【新規】自動化と自律化が目指す方向 p.14
【新規】操作の無意識化と利用者の拡大 p.21
【新規】自動化・自律化によってもたらされる進歩・進化 p.22
テクノロジー・トピックス (51ページ)
【新規】RPA(Robotics Process Automation) p.17
サービス&アプリケーション・基本編 (50ページ)
*変更はありません
ビジネス戦略(110ページ)
*変更はありません
ITの歴史と最新のトレンド(14ページ)
*変更はありません
【新入社員研修】最新のITトレンド
*2017年度版に改訂しました
【講演資料】アウトプットし続ける技術〜毎日書くためのマインドセットとスキルセット
女性のための勉強会での講演資料
実施日: 2017年3月14日
実施時間: 60分
対象者:ITに関わる仕事をしている人たち
【講演資料】ITを知らない人にITを伝える技術
拙著「未来を味方にする技術」出版記念イベント
実施日: 2017年3月27日
実施時間: 30分
対象者:ITに関わる仕事をしている人たち
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新刊書籍のご紹介
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これからのビジネスを創るITの基礎の基礎
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