「はじめること」と「続けること」、私はこの塾でその大切さを学びました
最新のテクノロジーとビジネスのトレンドを学ぶ「ITソリューション塾・第20期」が、昨夜最後の講義を終えました。
塾生89名が、今年10月から毎週・終業後の2時間×10回、そして昨夜の特別補講を入れての全11回に参加されました。特に、昨夜の特別補講は、「エンタープライズ・プラットフォームとしてのパブリック・クラウド〜各社の戦略とこの流れにどう関わってゆくか」をテーマに、この分野で実践される方たちをお招きして、講演とパネルディスカッションを行いました。クローズド・セッションと言うことで詳細はお話しできないのですが、「そういうことだったんだ!」、「もうそこまで・・・」といった新たな気付きや驚きにとても興奮させられました。
この塾をはじめたのは2009年5月、まもなく7年を向かえようとしています。既に1000名は越えているでしょうか、多くの方にご参加頂きました。昨今は、企業からだけではなく、個人として参加される方も増える傾向にあります。
はじめる切っ掛けは、リーマンショックでした。「不急のものにはお金をかけられない」という雰囲気の中で、生業としているコンサルや研修が少なくなり、どうすればいいだろうか思い悩んでいた頃、まさに生き残りの一策としてはじめたものでした。
また当時、IT関連企業の営業人材育成のためのコンサルや研修を行う中で、「テクノロジーの常識を知らなすぎる。こんなことで、プロとしてやっていけるのか・・・」そんな問題意識というか、これではいけないという想いが募っていた時期でもありました。
テクノロジー・トレンドの専門家であったわけではありません。もちろん、調査会社のアナリストでもありません。それでも、はじめざるをえなかったのは、まさに仕事が先細る中、なんとか生き残らなければならないと危機感とニーズはあるバズだという実感があったからでした。
はじめると決めてからは、いろいろと資料を漁り本も読みました。何もないところからの教材作りだったわけですが、「最新のトレンド」などというものにそもそも整理された情報などはなく、ひな形もありません。とにかく何もないところから創り出さなければならない難しさがありましたが、同時にとても勉強になりました。
【直近のプレゼンテーション】
いま思うと、「よくこんな資料で講義ができたものだ」と恥ずかしくなります。しかし、「継続は力なり」です。こうやって、一冊の本を出版できるまでになれたことは、本当にありがたいことだと思っています。
しかし、テクノロジーやビジネスは、生き物です。日々変化し、新しい常識に置き換わってゆきます。整理などできないこの混沌をあえてその時々で整理し、そこにある文脈を明らかにするからこそ、この塾の存在意義があるのだろうと思っています。それができなければ、この塾も続きません。
この塾のもうひとつの大きな価値は、多くの人たちの出逢いです。勉強したいから参加する人たちが大半ですから、志しの高い人たちばかりです。だから、話も弾みます。そんな人たちと趣味や仕事で、つながりいまでも大きな支えとなっています。
「はじめること」と「続けること」、私はこの塾でその大切さを学びました。「はじめること」は差し迫った危機感と0.3秒の決心でした。危機感があっても決心がなければ始まりません。当たり前のことですが、この2つがはじめることにおいては、とても大切なことであり、それが大きな財産となることを、身をもって体験したわけです。
また、「続けること」は、変化し続ける世の中をその時々で捉え直し整理することへの楽しさでした。資料を作り、「おっと、これはいいぞ」とひとりでニヤリとする。そんな瞬間を楽しめたからこそ、続けられたのだろうと思っています。
さて、次期「ITソリューション塾・第21期」は、2016年2月9日から始まります。多くの方とまた出会えることをいまから楽しみにしています。そして、自分が作る新たな資料との出逢いも楽しみです。
【最新版】最新のITトレンドとビジネス戦略【2015年12月版】
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最新版【2015年12月】をリリースいたしました。
今月の目玉は、「オンプレからパブリッククラウドへの移行」について、ドキュメントを追加しています。移行をご検討のユーザー企業・情報システム部門の方は企画書や経営会議の資料として、SIerの方はお客様の提案資料としてご利用頂けると思います。
なお、今月より「テクノロジー編」を「インフラ&プラットフォーム編」と「サービス&アプリケーション編」の2つに分割致しました。(全438ページとなり資料探しに手間がかかるようになったため)
【インフラ&プラットフォーム編】(246ページ)
- ハイブリッド・クラウドについて、各社の取り組みを比較しやすいように資料を作り直しました。P44
- PaaSについての解説をわかりやすく修正しました。p.55-56
- 「パブリッククラウドへの移行の勘所」と「パブリッククラウド移行の企画書・提案書の作り方」の章を新しく追加しました。SIerにとっては顧客提案資料として、また、ユーザー企業の方は経営会議や企画会議の資料としてご利用頂けると思います。p.77-94
【アプリケーション&サービス編】(192ページ)
- 誤字・脱字等を修正しました。内容に大きな変更はありません。
【ビジネス戦略編】(74ページ)
- 「SI事業者の成功要因の変化」を追加致しました。
- 「PEST分析と5フォース分析で見るクラウド化」を追加しました。
- 「事業再構築の逆Cカーブ」と「SIビジネスへの適用」を追加しました。
- 「基幹業務のAWS適用事例」を追加しました。
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「情報と処理の基礎は教えているが、クラウドやIoT、
ビッグデータは教えていません。」
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目次
- 第0章 最新ITトレンドの全体像を把握する
- 第1章 クラウドコンピューティング
- 第2章 モバイルとウェアラブル
- 第3章 ITインフラ
- 第4章 IoTとビッグデータ
- 第5章 スマートマシン