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立場が違えば関心事も変わるのに、一律に同じ説明を繰り返してはいないだろうか

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あなたは、お客様を説得するに当たり、相手の立場に合わせて説明をしていますか?

お客様といえども決して一枚岩ではありません。もちろんその会社の業績向上や健全な経営など、共通の利害はあります。しかし、立場が違えば役割も違い判断の基準も変わります。そんな違いを考慮することもなく一律に同じ説明を繰り返し、説得しようとしてはいないでしょうか。

立場が違うと判断の基準はどう変わるのでしょうか。また、どのように説得すれば良いのでしょうか。

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経営者

あなたの提案する投資がお客様の経営指標や社会的評価に、どれだけの効果を生みだすかに関心があります。

売上高や利益、営業利益率といった経営指標を改善できるかどうかに関心があります。また、株主や金融機関、取引先、あるいは潜在的顧客である市場からの社会的評価の向上に関心を持っています。

サーバの機種やストレージの容量、使用するソフトウェアの種類には興味はありません(まれに、そういうことに関心のある人もいらっしゃいますが)。会社がどうなるかを知りたいのです。

プロジェクト責任者

任されたプロジェクトが成功するかどうかの確信を持ちたいと考えています。プロジェクトの手順が具体的で明確であること、他社での事例や実践的なノウハウがあるかどうかにも関心があります。製品の機能や性能は最適なのか、他社での実績はどうなのか、プロジェクトを進めてゆく上での課題どこにあるのかなどを知りたいと思っています。

安心を得たいのです。失敗をしたくはないのです。そのことを納得させてあげなくてはなりません。

業務担当者

自分の仕事がどうなるかが最大の関心事です。これまでの仕事のやり方が変わることには大きな抵抗があります。しかし、変えることでそれ以上の効率改善や業務品質が向上するとわかれば、喜んで協力してくれるはずです。また、使うシステムの機能要件や非機能要件についても知りたいと思うでしょう。しかし、そのソフトウェアが何処の製品か、あるいは、ハードウェアの機能や性能についての関心はありません。

ただ、どんな立場の人たちにも共通することですが、そこにどのような手間やリスクがあるかも知らせてあげなくてはなりません。そういう正直さは評価されます。手間やリスクがあってもそれ以上の価値が得られるならば、協力はしてくれるはずです。

このような違いを理解し、それぞれに簡潔でわかりやすい説明をしなければなりません。同じ資料を使って一律に説明するなどもってのほかです。もちろん同じシステム提案ですから、基本的な説明内容を変えるわけにはいきません。そこで、説得相手の関心事に応じて1枚か2枚の簡潔な個別説明資料を別途用意するといいでしょう。提案書の詳細を説明する前に、その説明資料を使ってまずは説明し、相手の関心事を確かめ、必要とあれば詳細を説明するという手順が効果的です。

その説明資料には、説明する相手がそれぞれの立場で「欲しい、ぜひ採用したい」と思ってくれるような「結論」が明確に示されていることが大切です。もし、それがなければ、関心はも持てないし、詳しく話を聞こうなととは思わないでしょう。

ちょっとした気遣いや工夫によって、それぞれの立場に応じた価値は何かが明らかになります。そして、それをうまく説明できる提案であれば、お客様も喜んで採用してくれるはずです。当然、営業活動の効率も高まることになるでしょう

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目次

  • 第0章 最新ITトレンドの全体像を把握する
  • 第1章 クラウドコンピューティング
  • 第2章 モバイルとウェアラブル
  • 第3章 ITインフラ
  • 第4章 IoTとビッグデータ
  • 第5章 スマートマシン

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