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偏った営業観も悪くない

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友人が、足の関節の手術をうけ、無事に成功したそうです。全身麻酔で数時間にわたる大がかりな手術でした。術後の経過は良好とのことで、安堵しています。

実は、彼が手術に至るまでには、いろいろと紆余曲折がありました。異常を感じ始めたのは、3年ほど前です。最初に受診した病院では、単なる炎症だろうとマッサージやシップで処置されたそうです。しかし、どうもおかしいと言うことで、病院で診察を受けたところ、「これはもう直らない。いずれは、人工関節しか処置の手段はない」と言われたそうです。

専門家の意見です。それも仕方がないと本人は、あきらめていました。しかし、どうにも痛みがひどく、歩くことも大変になってきました。そして、再び、別の医者に診察を受けたところ、「まだ間に合うかもしれない。私にはできないが、いい手術法があるので専門の医者を紹介する。診察を受けてみてはどうか」と進められました。早速、受診したところ、「今なら手術で直る可能性があります。少し大変な手術になるが、やってみませんか。」と進められ、即座に承諾しました。

このすすめを受けて、手術したところ、これまでの痛みがうそのように消えたそうです。ほんとうに良かったと思っています。

施術してくれた医師に話しを聞きましたが、この手術方法は、決して新しいものではないそうです。かといって、必ずしもポピュラーなものではないのですが、関節や整形の医師ならば、知っていておかしくないはずとのことでした。医師曰く、「これ以上進行していれば、今回の手術も無理だったでしょう。」とのこと、本当に幸運だったと思っています。

IT営業の仕事も、この専門医を紹介してくれた医師のようであるべきかもしれません。たとえ自分に直せなくても、どのような方法が可能なのか、その専門家はどこにいるのか、可能性ある道筋をアドバイスしてくれれば、お客さまにとって、本当にありがたい存在となるはずです。

幸いにもIT営業は、医者と違って、人の命に直接関わりません。ですから、自分が勉強不足であっても、それほど気にすることはないのかもしれません。しかし、お客さまの経営や企業としての競争力に関わっているとすれば、それはお客さまという企業の存在に影響を与える立場であるとも言えるかもしれません。

このような考え方は「偏った営業観」かもしれません。営業の仕事は、会社の商品やサービスを売ることで、そこまで期待されても困るし、その必要もないとおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、お客さまが信頼を寄せ、また相談しようと思える営業になりたいと思うならば、こういう「偏った営業」になるのも悪くないと思っています。

「ソリューション営業の仕事」をチャートにまとめてみました。お客様の期待を実現するために、営業はなにをすべきだろうかと。このチャートを描きながら、まだまだこのような「あるべき姿」に達していない自分に気付かされます。だからこそ、そういう気持ちを持ち続けたいと思います。そして、このあるべき姿になるためには、何をすれば良いのかを、問いづけたいですね。

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