提案書とは何か、何を書けば良いのか
自身の課題を解決したいお客様は、特定の製品やサービスを購入したいわけではない。課題を解決するための一連のプロセスを手に入れたいと考えている。この期待に応えることが、ソリューション・ビジネスの仕事だ。
では、その商品はどのようなカタチをしているのだろうか。カタチのないものを購入しようとは誰も思わないだろう。ノートPCやスマートフォンという実態のある商品ならば、カタチは明確だ。しかし、「解決するための一連のプロセス」という商品は、それ自体カタチがない。
「解決するための一連のプロセス」には、サーバーやノートPC、パッケージ・ソフトウェアなどの実態が含まれることもある。しかし、それ以外にも、開発や保守、場合によっては、運用などのサービスも含まれる。
これを購入の対象となるカタチ、つまり商品に仕立て上げなくてはならない。
もうお分かりだと思うが、それが、「提案書」だ。
つまり、ソリューション・ビジネスにおいて、提案書とは、商品である。
決して、ソフトウエアやサービスの特徴や仕様を説明するものでもなければ、ハードウェアの技術的な説明をするための資料でもない。
ソリューション・ビジネスにおける提案活動とは、お客様の抱える課題を解決するための「ソリューション」という商品、つまり提案書を作り上げてゆく活動だ。
お客様が対価を払いたいと思える商品=提案書を作り上げて行く過程が提案活動だ。
だから「提案書」には、まずは、お客様の解決したい課題が明確に示されていなければならない。さらに、その原因はどこにあるか、それを解決すれば、どのような価値をお客様が享受できるのかが、書かれていなくてはならない。
この提案書の前提となる「課題」は、こちらの思い込みであってはいけない。お客様が「この課題を解決したい」と明言し、それを解決できるから対価を支払うことを合意できていなければならない。それがなければ、お客様に獲って「余計なお世話」になってしまう。この前提のもとで、課題を解決する具体的な手段やスケジュール、体制や費用が明記される。
このお客様の課題を解決するための過程や費用など、一切を纏め上げ文書化したものが、提案書となる。お客様は、この提案書という商品の購入について、稟議し、契約し、対価を支払う。これに魅力がなければ、当然のことながら、購入の対象とはならない。
提案書が商品であると言うことは、それが美しくなくてはいけない。汚いモノなど、だれも買いたいとは思わないだろう。
Excelでつくったシステム構成表が、書式をはみ出して無造作に貼り付けられている。Excel中に補足説明が、書かれているのだが、右端が文字の途中で切れていている。どういうわけだか、フォントに明朝とゴシックが混在し、タイトルのフォントも配置もそろっていない。
まあ、ここまではひどくはなくても、美しさに気遣いがない提案書は、商品としての価値を貶めることになる。
では、その具体的にどんな内容を盛り込めば良いのだろう。以下、ご参考まで・・・
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