YouTubeカレンダーを作って、YouTubeの4月の動きを整理してみた
YouTubeがビデオオンデマンド配信サービスをローンチするらしいというニュースが飛び込んできた。すでに映画会社とは契約締結を進めており、早ければ来週にもローンチする可能性があるという。それにしても、4月のYouTubeの動きには目覚ましいものがある。いくつかはブログでも紹介しているが、改めてYouTubeの4月の動きを整理してみることにした。以下のYouTubeカレンダーを参照してほしい。
■4月8日:YouTube Liveをローンチ
ライブストリーミング配信サービスをローンチ。詳細については、4月18日のブログ「YouTubeらしくないYouTube LiveはUstreamとは似て非なるもの」を参照。ポイントは、先行しているUstreamとは違い、サービスを利用して配信するためには事前の承認が必要になりそうだという点。日本版のサービスが待たれる。
■4月14日:著作権教育プログラムを開始
著作権を侵害した動画ファイルをアップロードしたユーザーを再教育するプログラムを開始した。著作権について学ぶことが可能な著作権学校を開設したり、著作権問題に関するヘルプセンターを刷新するなど、かなりの力の入れよう。著作権を侵害した動画ファイルをアップロードしたしたユーザーは、自動y的に著作権学校に行くよう通告され、著作権問題のテストに合格するまで次の動画をアップロードすることができないそうだ。また、アカウント停止に至るまでのルールも改正している。従来までは、著作権侵害のアラートを3回受け取るとアカウントを削除されることになっていたが、ルール改正後は2回目のアラートを受け取った後、継続してルールを守ったユーザーについては過去2回のアラートがクリアされる。ただし、サービス利用規約に違反したことが発覚した場合は、従来通りアカウント削除が適用される。
下記の通り、動画イーラーニングサービスになっている。
■4月19日:動画ファイル形式の完全WebM化を発表
動画ファイル形式の完全WebM化を発表。詳細については、4月25日のブログ「YouTubeがWebMを正式採用で、WebM VS H.264戦争勃発か」を参照。ユーザーからしてみれば不自由を強いられるわけで、回りでは結構批判的な意見の方が多い。
■4月25日:WebM Community Cross-License(CCL)を開始
動画ファイル形式の完全WebM化を発表してすぐ、WebMの特許プールを管理するためのプログラム「WebM Community Cross-License(CCL)」を開始した。WebM CCL の立ち上げに参加した企業は以下の17社。
・AMD
・Cisco Systems
・Google
・HiSilicon Technologies(Huawei Technologies 子会社)
・LG Electronics
・Logitech
・Matroska
・MIPS Technologies
・Mozilla
・Opera Software
・Pantech
・Quanta Computer
・Samsung Electronics
・STMicroelectronics(ST-Ericsson を含む)
・Texas Instruments
・Verisilicon Holdings
・Xiph.org Foundation
個人的な意見を述べると、数は集まっても、マイクロソフトとアップルが参加しない限り標準化は難しいと思う。
■4月27日:ビデオオンデマンドサービス開始の報道
冒頭で述べた通り。すでにSony Pictures Entertainment、Warner Brothers、Universalが作品のライセンスを提供しているという噂があったり、サービス名が「YouTube Store」になるなんていうニュースも出ている。すでにローンチしている「Movies」は、有名なコンテンツが少ないこともあって、いま一つ成功しているとは言い難い。有名なコンテンツをどれだけ集められるかが成功のポイントになるとは思うが、先行するNetflixやアップルなどの強敵がいるだけに、戦いが熾烈を極めること必至だ。
■4月29日:ウィリアム王子の結婚式をライブ配信
英国ロイヤルウェディングの様子をライブ配信するらしい。この配信が、YouTube Liveを使って行われるのかは不明だ。
この調子だと、5月もいろんなニュースが飛び込んできそう。トピックがたくさんあれば、5月も報告する予定。