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マッシュアップされて輝きを放つSNS

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今週は、珍しいことにまだ一滴もアルコールを口にしていません(こんな風に書くと、アル中と勘違いされてしまうかもしれませんが……)。私にとって、これは画期的なことです。毎朝6時30分に出社しては、せっせとブログや本の原稿を書いているのも、夜の誘いをできるだけ断らないように心がけているためです。まあ、誘われたら断れない性格であることも確かですが。。。リアルなコミュニケーション、結構大切にしているんです。

ビジネスSNS導入コンサルタントとして、毎日いろんな企業の担当者の方とお会いして話を聞かせていただいているわけですが、最近ビジネスSNSに関してある顕著な傾向が見られます。それは、マッシュアップされるビジネスSNSが急速に増えていることです。

最近のビジネスSNSの導入パターンは、大きく二つに分けられます。一つは、SNSを単独で導入するパターン。mixiと同じような機能をもったSNSを、そのまま導入して利用するパターンです。OB会SNS、同窓会SNS、地域SNSなどが、このSNSを単独で導入するパターンにあたります。

これらの例では、SNSを導入する目的のほとんどがコミュニケーションの活性化にあるため、mixiと同じような機能が備わっていれば十分なのです。このパターンは、導入までの期間も短くてすみます。早いものであれば、3週間くらいでサービスを始めることが可能です。

もう一つが、SNSを他のサービスやコンテンツとマッシュアップして導入するパターン。実は、最近このマッシュアップ型SNSが急速に増えてきています。私が担当しているプロジェクトも、ほとんどがこのマッシュアップ型SNS。

具体的な事例をあげて説明すると、たとえば、企業がイントラネットの代わりとして導入するパターンがあります。SNSをイントラネットの代わりとして利用する場合、mixiのようなコミュニケーション主体の機能だけでは不十分です。そこで、イントラネットに必要なアプリケーションを、SNSにマッシュアップすることが必要になります。mixiにはない、スケジュール管理、ファイル共有フォルダなどの機能をSNSとマッシュアップするわけです。

今までのイントラネットやグループウェアは、あくまでも企業が主体でした。簡単に言ってしまえば、企業から押しつけられたものです。そこには、社員の参加するという意志は希薄です。あくまでも、企業対一社員の関係で終わってしまっています。イントラネットSNSは、社員が主体になります。最初にログインした画面は、社員個人のマイページ画面になります。社員のマイページに、企業からの通達事項やスケジュール管理などが表示されるわけです。

業務報告や顧客との折衝レポートなどは、すべてブログを使って報告します。プロジェクトや部署単位の活動は、すべてコミュ二ティを通して行うことになります。こうしたSNS本来の機能があることで、企業対一社員のコミュニケーションではなく、社員間同士のコミュニケーションが生まれます。そして、社員間同士のコミュニケーションが発展していくとことで、ナレッジマネジメントが実現される可能性も広がってくるわけです。

最近、大企業がSNSを導入した事例をたまに目にしますが、そのほとんどがSNSを単独で導入している事例ばかりです。イントラネットとSNSが別々に二つあっても、まったく意味がありません。イントラネットとSNSは、マッシュアップしてはじめて価値を生みます。

<続く>

※ 『SNSビジネス・ガイド』、とても好評です。オルタナティブ・ブロガーの小林啓倫 さんも今日の記事で取り上げてくれいます。小林さん、有難うございます。感謝です!

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