日本ベンチャー大賞...やっと起業家をリスペクトする気運を国が醸成しはじめた
昨日1月22日、ニューオータニで日本ベンチャー大賞の初回が披露された。これで他国に劣る日本の起業環境が一新されるわけではないが、意義ある一歩となることを願う。
高度成長期以降の日本では、起業や起業家が冷ややかにみられ、職業そして生き方の選択肢として、アントレプレナーシップが尊重されるどころか反対や抵抗、邪魔扱いされることが多かったのが実情だ。それは国としての力を高めることを阻害する一因となり、自立した生き方やチャレンジを損なう社会という、思わしくない結果となった。
しかしまだ遅くない。ポテンシャルのある人材が豊富な日本で、チャレンジが尊ばれ起業家をリスペクトする気運が醸成されれば、可能性は大きくふくらむ。たかが賞だが、国のトップ=内閣総理大臣賞をベンチャーにという姿勢とそのメッセージの発信は、これまでない重要な出来事だ。
大賞=内閣総理大臣賞は、ユーグレナに。 出雲社長と総理
賞の意味をしっかりととらえた受賞スピーチの出雲さん...よい選考と思います。
経済産業大臣賞は、Cyberdyne/ダイワハウス工業(連携賞)、コイニー(女性起業家賞)に。
佐俣さん、ニッコリ。
審査委員会特別賞は、クラウドワークスとスパイバーに。
営業利益一兆円を20年後にと宣言。ベンチャー界の矢沢永吉とも言うべきbig mouse芸風が確立した感のある吉田社長。
賞は出発点です。受賞企業は肩に乗ったものが一つ増えたわけで、ふぁいと!です。
一年半弱前に起業家数名といっしょに安倍総理とランチ会をさせていただいた(「安倍総理とお話ししました ~起業大国を目指して~」)が、そこで総理がベンチャーを表彰することの意義を説き、すぐできると進言し、総理はそれはいいと同席の方に指示された。もちろん経産省ほか実際に推進した方々の成果だが、少しはきっかけづくりの役に立てて嬉しく思う。もっとも、ガンダムは俺がつくったと言う人は何十人もいるそうだが、小生は同様なことをする気もない。それに、賞だけではしょうがない。起業大国に向けて、もっとどんどんやりましょう。日本はやりがいのある状況なのだから。