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連載「インキュベーションの虚と実」への反響 7/22ベンチャー施策

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ダイヤモンドオンラインでの連載「インキュベーションの虚と実 の第31回「ちょっと待ってよ、安倍総理!これじゃ的外れ バラバラ出てくるベンチャー施策の“なぜ!?”」が722日(月)に掲載されたが、いくつか反響をいただいた。反響の中から少しばかり紹介します。なお、氏名はカットしています。

<Tweetより>

「成長戦略とか国が手をつけると上手くいかないんだよなぁ。」
「本当その通り。素人感まるだしなんだよ。」
「この頃クールジャパンとか「私ならこんなことしない」提言を原稿にする有識者が多い」
「ベンチャー本流の方々が霞ヶ関に出掛け官僚の方々に様々な切り口で情報提供していくことが重要じゃないかな。」
「政府は頓珍漢な予算使うより、投資家がリスクを安心して受けられるように、情報公開・税制等でもっと制度改革しなっての。」
「こ・れ・は・酷・い」
「ベンチャーの士気を上げるためにまず、ベンチャー支援予算のおこぼれで食ってる/食おうとしてる輩を減らすことを考えて欲しいもんです。何度「ベンチャー支援バブル」をやれば気が済むんだか。 」
「安倍ちゃんに入れ知恵している人たちに問題があるのか、所詮お役所仕事であるからなのか不明。」
「官叩きが行き過ぎて官僚が民間とつるまなくなったからこうなる。」
「「クールジャパン」の頓珍漢さとも相通じるw」

Tweetは、さほど議論の様相を呈していない。なお、終わりから二つ目は、中村伊知哉さんのものであり、両方を知る方からのこの言葉には、問題の幅広さを感じる。つまり、ベンチャー以外の分野でも同様な問題が起こっているのであろう。

<Facebookより>

(Kさん)
 実にまっとうな提言。政治家や官僚はあまりにベンチャーについて知識がなさすぎる。そして、その周りに小銭稼ぎの自称ベンチャー通のコンサルタント群がる姿が見て取れる。しかも色んな省庁がてんでバラバラに行動するので支離滅裂になっている。
 本当にベンチャー育成が国の未来の根幹だと思うなら、しっかりとした知識と人脈、実行力がある人をリーダー (大臣) にして、省庁横断で仕組みを作っていくべき。

(Hさん)
 秀逸なまとめ。単なる批判ではなく、ベンチャーコミュニティのインサイトからの提言。VisionとExecutionの整合は本当に難しいが、ここで頑張ればチャンスはあるはず。
上記へのコメント:
「10年前と比べると、官の人たちとベンチャーの距離が少し離れてしまっているのかもしれません。さらに、経産省系と総務省系、さらに文科省系などがそれぞれやっていて全体としてどうしたいのかの絵が見えないのは確か。しかし、官としてはベンチャーが何に困っているのか、ということから出発している面は間違いなくあるので、それが官に伝わるような場を復活できるとよいと思うのですが。」

このように、的確に本記事を理解していただき、かつ前進するにはと思いを巡らせていただいたのは、ありがたい。いっしょに進みましょう。

(Iさん)
(大人の事情もいろいろあるのでノーコメントでシェアさせていただきます。:-)
上記へのコメント4つ:
「まあ、でも革新機構や大学ファンドに出すお金が何百億円もあるなら、VC協会のVC養成講座のリニューアルに1000万円出した方がなんぼか有益だと思いますけどねえ(笑)」
「あれ?
昨日、総理のFBにこの記事を貼り付けましたぁーーー、、。
 参院選も終わり、新たなスタートを切る総理に
軌道修正してほしいいい機会だと思ったので、、。
 ベンチャーを本当に根付かせるなら
まずトップから変わってもらわないと、、、。
 ただ波風は立つかもしれないと思いましたが、、。
何かありましたか?」
「率直に言って、既に粗々出てきている施策について、それをより望ましい方向へ誘導するための具体策も述べずに、単純に批判することくらい簡単なことはないと思います。」
「僕はシンガポールが引き合いに出されることに疑問があります。そんなにベンチャー育ててるでしょうか?」

終わりの二つは、政府ともお付き合いがあると思しき組織の方たちのコメント。本記事をよく理解しているようにみえませんが、感情的になられたのかもしれませんね。言われたら、さらにケチをつけるのでは、前に進まないと記したのですが、そうされてますね。
もっとも、こうした「関係者」からの反論がもっとあるかと予想していましたが、こうした目立たないところでの愚痴のようなものくらいでした。

<emailから>

何人かからコメントいただきました。

「私も、官が技術にお墨つきというのには、本当にひっくり返りました(笑)」

「55年体制のイノベーションジレンマ。これが本質です。もう今の体制では改革(=ベンチャー)は絶対に無理。」

「今回の施策は きちんと評価とモニターをする必要があると思います。 
このような施策は想定できる内容です。・・・がしかし 
・付け焼刃のごとく出てきたり、
・多くの血税が省庁出入り業者に流れ、
・後に残る良き仕組みにならない 
などが 問題だと思います。」

「なかなか官民の相互理解が深まりませんね。業界としても意見、やり方も立場によって違うことも一因なのでしょうか?」

「民間がレベルが低いから、官が出てきて、でも、彼らも自分たちでやるといっても、支持がうけられないとわかっているので、そもそも、官が出しゃばらなくてはならないほどレベルが低いはずだった民間の人間を採用してやらせてることが問題だと思っています。
プロを見抜く力のない人たちが、実績ない人たちのなかから人選してやらせるという、ジレンマに陥っているということです。」

最後のコメントは、現在、陥っているジレンマについてですね。

いずれにせよ、悪いサイクルになっているのは、みなさんも同意のようです。これを、みな批判ばかりしていても前進しないので、よりよきエコシステムをつくるために、あきらめずに取り組みたいと思います。
自民党の中間提言のコア施策を半分でも、趣旨を曲げずに実現させたいものです。

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