Wow!マーケティング
昨日のブログの「アンバサダーサミット2013に寄ってきた」に書き漏らしたが、news2uの四家さんが「えっと思わせないとRTしない。Wow!をつくっていく。ソーシャルメディアにWow!を放りこんだからうまくいった。」とコメントしたが、それで思い出して紹介します。
昨年のマーケティングホライズン9号(日本マーケティング協会)で小生が担当した特集が「Wow!マーケティング」。
以下のようなコンセプト:
かつて日本の大学では、初期にマーケティングは配給論として教えられた。それが、1960年代からマーケティングに改称された。モノがない時代には、それでよかったのだろう。
それがモノ余りへと一変し、「売れない時代」と言われだしてから久しい。時代は転換したのである。だが、サプライヤー・ロジックから抜け出せない企業は多い。価格とモノの機能・仕様で商売してきた時代が長かったからかもしれない。
しかし、時代の変化は止まってはくれず、マーケティングに求められることも高度化している。日本を含め成熟化した市場では、顧客は単なるモノを求めてはいない。もちろんモノを買うのだが、物質や形式的なものだけではなく、感動や心のつながりなど新たな付加価値を重視する。
今回は、中でも顧客に“Wow!”と驚くような体験を提供する事例を紹介し、「Wow!マーケティング」について考えてみたい。
既に分かっている顧客の期待に対応するだけでは、顧客は満足はしても驚きはしない。こうした従来型の顧客満足にとどまらず、顧客が期待していないことをする、あるいは顧客の期待を超えることができれば、顧客の心をつかむことができるだろう。そうすれば、価格競争に翻弄されることもなく、ファンを増やしていくことができる。
かつてはソニーなどWow!な商品を提供した大手メーカーもあったが、いまの日本の大企業でWow!を実践している例を探すのは難しく、アップルなど海外勢に軍配が上がるのが実情だ。勢い、本号のWow!事例は、比較的規模が小さいものが多い。また、事例は小売やサービス業が主だが、デンマーク本社の雑貨小売チェーンTigerのように商品そのものがWow!な例もある。
様々なWow!マーケティングの例が刺激となり、新たな時代に向けてのヒントを見つけていただければ幸いである。
200円で買えます。