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ケンブリッジ語録#18 期待値は「常」に確認せよ

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僕が勤めるコンサルティング会社、ケンブリッジには、厳しいプロジェクトの現場で生まれてきた「語録」がある。今回はこれ。

期待値は「常」に確認せよ

語録画像18.JPG

期待値の確認がサービスの始まり

ケンブリッジにはお客さんがケンブリッジに期待していることを確認したり、プロジェクトメンバー同士で期待することを確認する習慣がある。


これを「期待値の確認」と呼び、非常に大事にしている。


相手が自分に何を求めているのか?
どんな振る舞いを期待しているのか?
がわかっていなければ、相手に満足してもらうことは難しいからである。だから、プロジェクトを始める前に丁寧に期待値のすり合わせを行うようにしている。


求められている期待値を把握するだけでなく、期待値が高すぎたり、不適切だったら調整する。

「いやー、正直その期待には答えきれないと思います。なぜなら、今回注力すべきポイントはむしろ・・・」という形で、腹を割って話をする。場合によっては「その期待値なら僕らじゃなくて、別の会社の方がいいですよ。例えばこことか・・・」という話しをすることもある。

サービス業である以上、これが良いサービスを提供する根源である。なぜなら、まったく同じサービスを提供しても、相手の期待値によって最高のサービスにも最悪のサービスにもなり得るからだ。

例えば、吉野家に入ってきたお客さんは、安く早くシンプルな美味しい牛丼が提供されることを期待しているし、店側もそれにミートしたサービスを提供しているのでお客さんの満足度も高い。一方、フランス料理店に入ってくるお客さんは丁寧でゆっくりした時間と手の込んだ料理を味わいたいと思っているはずだ。フランス料理店で吉野家の牛丼が出てきたらお客さんは怒るだろう。

提供されているのは、まったく同じ牛丼なのに!

これはお客さんの期待値と、店側のサービスがずれているから起こるのである。飲食店の場合、どんなサービスが受けられるのかイメージしやすいので、イチイチお客さんに「期待値を教えて」なんて言わないが、コンサルティングの様にわかりづらいサービスの場合は絶対に必要となる。SIのようなシステムを作っていく仕事、保守サービスなど技術力と解決速度を売る仕事、教育やコーチングなど相手の状態に依存する仕事など、サービスっぽい仕事は基本的にこれが必要なる。

だから徹底的に期待値を確認しなくてはならない。考えていることは言語化して伝えて、認識を合わせなければならない。

と、まぁここまではマーケティングの世界では言い古されているし、ケンブリッジの文化としても根付いている。やっている会社もあるだろう。だが大事なのはここからだ。



期待値は「常に」確認し続けなくてはならない

なぜなら、期待値はすぐに変わってしまうからだ。

プロジェクトの状況は刻々と変わるし、状況が変われば大事なことも変わる。大事な事が変わればやるべきことも変わる。当然周囲に期待することも変わるというわけだ。

だからしょっちゅう期待値を確認しなくてはプロジェクトは上手くいかない。

同じ成果を出したとしても期待値によって「Good Jod!」にもなれば、「Ha?ナニヤッテンダ?」にもなる。


実際に、上手く行っているプロジェクトほど期待値をマメに確認している。

そして上手く行っている時ほど、お客さんやメンバーとコミュニケーションが良好になり期待値が確認しやすくなる。だからドンドン好循環になる。

イマイチなPJほど、目の前のタスクに必死になって、とにかく手を動かすことで状況を改善しようとして、期待値の確認が疎かになる。そしてイマイチな時ほど、お客さんやメンバーとのも気まずくなりコミュニケーションが少なくなる。気持ち的に辛いから、自然と足が遠のいてしまう。だからドンドン悪循環に陥る。

「常に」期待値を確認するのは案外難しいのだ。さて、最近「期待値」を確認したのはいつかな?

コンサルタントBさんのコメント

期待値の確認先も重要な視点だと思います。

よくやりがちなのは、日々一緒に仕事をしている現場担当者や課長クラスの期待値にはミートしていたけど、プロジェクトオーナー(部長や社長のようなプロジェクトスポンサー)の期待値に全然沿ってなくてクレームを貰うとか。

やっぱり現場の期待値と、経営層の期待値は違いますからね。適切な人に適切な頻度で期待値を確認しないとダメなのを実感しています。とは言え、相当気をつけないと疎かになっちゃいますけどね。


Bさんのコメントもありがち。誰に確認すべきか、どのくらいの頻度で確認すべきか、ちゃんと考えたい。


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