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ケンブリッジ語録#16 「で、オマエはどう考えているんだ? 」

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僕が勤めるコンサルティング会社、ケンブリッジには、厳しいプロジェクトの現場で生まれてきた「語録」がある。今回はこれ。

語録画像16.jpg

「で、オマエはどう考えているんだ?」

PMやリーダーに相談する時に、「こうゆう状況です。A案とB案がありますけどどっちで行きましょう?」と安易に答えを求めに行っていないだろうか?
そして、PMやリーダーは「じゃあ、Aでいこう」 とか言ってないだろうか?

コレは本当にダメだと思う。
なぜなら、自分の脳みそで考えていないからだ。そしてPMは担当者や後輩が自分で考えるチャンスを奪っているのである。

私が「どうしましょう」とPMに相談にいくと、「で、オマエはどう思うんだ?」と必ず聞き返された。
まー毎回聞かれた。

当時は、聞かれるたびに脳みそに負荷が掛かるから大変だったし嫌だったのだが、今ではこのやりとりが「考える」基礎を作ることになったと思っている。私の回りにいた先輩達は「考える」という最も楽しく、成長に直結する仕事を奪ったりはしなかった。僕が考えるチャンスを根気よく提供してくれたのだ。

そのための最強の問いかけが「で?オマエはどう考えているんだ?どれがベストだと思っているんだ?それはなぜなんだ?!」なのである。毎回このキーワードを投げてくれて先輩たちには本当に感謝している。

自分の思考力の源泉になっているのは間違いない。自分で考えた後、先輩たちがくれる「答え」にまた心が震える(笑

あなた自身は自分の頭で考える癖、つけてますか?

あなたに後輩がいるなら、後輩の考えるチャンス、奪っていないですか?

新人コンサルタント岩永さんのコメント

お疲れ様です。岩永です。
> 「で、オマエはどう思うんだ?」と必ず聞き返された。まー毎回聞かれた。

これ、現在進行形でいつも聞かれています・・・。
私の場合、「A案とB案があります」すら言えてなくて、「これこれこういう状況です。で、この点で困っています」
という状態で持っていって、
「で、どうしたらいいと思う?」
と聞かれるのがいつものパターンになっています。

聞かれるのがわかっているんだから、せめて案くらいは持っていけよっていう話なんですが、つい、答えを求めてしまうんですよ
ね・・・。

岩永さんに対する榊巻のコメント

岩永さんコメントありがとう。いいね。

しつこく聞いてくれる先輩に感謝してください。聞かれて初めて思考のスイッチが入っているわけだから。一刻も早く、言われなくても思考できるようになろう。そこからです。

一方でストレートに言うと、「取りうるパターンはA、B、Cで、自分はA案がいいと思います」と言えていないのはスキル不足でもなんでもなくて、単なる怠慢だと思っています。
間違ったっていいんだから、主張をするのは全く難しくないはず。もはや単なる習慣の問題です。習慣は、スキルUPや努力では変わらない。
仕組みで変えるしかない。

そして考える事が癖つかないと、いつまで経っても考える精度は上がらない。やることは簡単。考えるだけ。頑張って。

コンサルタント逵さんのコメント

自分の推奨案には前提があっても良いと思います。(というか推奨案には必ず前提があるはず。)
「こういう前提だったら、A案が良いと思います。でもそうじゃなかったら、B案が良いと思います。」みたいな。とはいえ新人メンバーの会話をきいていたりすると、それが難しかったりするんだと思いますけど。

1)なんとなくAが良い、理由はうまく説明できない
2)Aだとこうで、Bだとこうだけど(違いはわかっている)がどちらがよいか判断できない

という状態とか。それでも、そこから先の一歩を頑張って欲しいですね。


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