オルタナティブ・ブログ > ITは手段、エコは目的 >

日本を環境立国にするために、ITベンチャーを飛び出して起業しました。

[レビュー]ジブリの最新作『コクリコ坂から』が傑作!

»

スタジオジブリの最新劇場公開作『コクリコ坂から』を観ました。結論から言えば、とっても良かったです。夏休みの子ども映画かと思いきや、ちょっと甘酸っぱい想い出を持ったオトナたち向けの青春の1ページといった内容でした。


YouTube: 『コクリコ坂から』予告編 The latest trailer for Studio Ghibli "Kokuriko-Zaka Kara"


1960年代の東京オリンピックを控えた港町が舞台で、高度成長のまっただ中という喧噪と公害問題が顕在化する時代背景にあります。戦争の傷跡は一見するとまったくなくなったように見えますが、家族を戦争で失ったりピカドンの後遺症が残っていたりと、人々の記憶からは悲しみが消えたわけではありません。


この時代において、若者たちは常に元気に新しい時代を切り開いていく宿命を背負っています。ともすると古いものを壊して新しいものを創ればよいという流れに傾倒しがちなオトナに対して、古い建物(カルチェラタン)を文化的な拠点として残そうと運動を始める生徒たち。そんな学生運動の気運が高まってきたのも特徴ですね。


物語の骨組みとなるのは、細腕で家族と下宿人たちの世話を切り盛りする少女の淡い恋心。毎朝、海に向かって旗を揚げ続けるその姿を船の上から見つめる少年。そんな2人の恋模様にユーモラスな学友たちが絡んでの学生運動は、誰もが通り過ぎたあの頃の高揚感を思い出させるには十分です。


ストーリーとしては、それほど大きな波があるわけでもなく、むしろこの映画のなかを流れる空気感を味わってちょっとにんまりすることが実はとっても贅沢な時間なのだと思います。個人的には、主人公が母と同年輩ということもあって、こんな少女時代を過ごしていたのかな〜と勝手に親近感を持って観ていました。


いまこのタイミングだからこそ、悲しい記憶を忘れないまでもしっかりと前を向いていこうという気持ちにさせてくれる、そんなステキな映画です。


社会に関するエントリは、以下もどうぞ。

グローカルの時代へ
コマーシャルの新しい形
“香り”を使った嗅覚マーケティング

Twitterもよかったらフォローしてください。
taishibrianをフォローしましょう
Facebookの当社ファンページはコチラ。
EcoBrand Co.,Ltd.

ファンページも宣伝する

Comment(0)