オルタナティブ・ブログ > デジタルセラー中山の視点 >

デジタルでBtoBセールスはできるのか!?

SaaSにおける機能アップにデジタル営業はどう対応したか

»

私が現在担当しているのは、クラウドで提供しているAnalytics領域のサービスです。セルフサービス型分析ソリューションのWatson AnalyticsはSaaS、クラウド型データベースのCloudantやdashDBはPaaSということになりましょうか。

このSaaS/PaaS(以下、SaaSと表記)は利用者側からすると、ハードウェアやOSを用意することなくすぐに(程度の差はありますが)使い始められること、使用量の増減に柔軟に対応できること、スモールスタートが可能なこと、などがメリットととしてよく言われます。

他に特徴として、バージョンアップが割と頻繁に行われることがあります。オンプレミスのソフトウェアであれば、バージョンアップのためには、インストール作業が必要となりますし、インストールする前には十分な検証作業が求められることになるでしょう。 それに対して、SaaSはソフトウェアを使用するのではなく、サービスを享受するということになりますので、サービス提供側の変更を受け入れて利用するというのが基本になります。そのことについては良い面とよくない面があると思いますが、ここではそのことについては論じません。

先日、Watson Analyticsで割と大きな仕様変更があったのですが、それに対応するために、SaaS担当の営業である私がどのように動いたかについて、少し綴ってみようと思います。

私はWatson AnalyticsをWebセミナーにてご紹介しているのですが、講師として自ら語るのはもちろんのこと、原稿も自分で書きます。この内容の修正が必要になってきます。またセミナー中にデモをお見せするのですが、これも変えなければなりません。デモはいわゆる紙芝居ではありません。SaaSなので、都合よく見せるというのはできず、お客様が実際に使うのと全く同じ本番環境でデモをしないといけないのです。

今回、事前に日程が決まっていたWebセミナーの2週間前にSaaSの仕様変更がありました。そのタイミングで仕様変更がありそうだということは聞いていましたが、どのように変わるかはほとんどわかりません。今回のこのWatson Analyticsに限らず、仕様変更や新製品の発表は、社員にも事前にはほとんど情報提供されないものなのです。

仕様変更されてすぐに、実際に触ってみたところ、結構大きく変わっていました。通常であれば、セミナー実施にあたりわからないことがあれば、製品主管部門に問い合わせるのですが、そちらでもようやく検証を始めたばかりで頼ることはできません。ですので、自分で仕様を確認し、デモの構成を考えるしかありません。仕様を確認すればOKではなく、どういう見せ方をすれば参加者にわかりやすく伝わるかを考えなければなりません。ここは試行錯誤です。そしてそれが固まると、プレゼンテーション部分にも修正をかけていきます。

日常の営業活動と並行してなので、結局前日になってようやく全てが完了したのです。 結果として、Webセミナーは滞りなく実施することができました。結構ワークロードがかかりましたが、この過程で新バージョンへの自らの理解が深まったのは事実です。

仕様変更はお客様により快適に利用いただくために行われています。こうして、よりよいシステムへの対応が柔軟に行われるSaaSの魅力を、今後とも伝えていきたいと思います。

なお、仕様変更に対応したWatson Analyticsをご紹介するWebセミナーは、現在月に2回程度開催しています。少しでも興味のある方はお気軽にご参加ください。

Watson Analytics Webセミナー (6月開催分掲載中)

IBM 中山貴之のWeb Page (平日は毎日更新中)

Comment(0)