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デジタルでBtoBセールスはできるのか!?

DBaaSのユーザーにとってのメリットとは

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クラウドサービス。この言葉はバズワードのように使われている時期もありましたが、最近は収まるところに収まったように思います。
一時は、自社のサイト(オンプレミス)にないものはすべてクラウド、といった風潮でした。ASP事業をクラウドというのはまだいい方で、レンタルサーバーやホスティング、ハウジングでさえクラウドと言っているケースをよく見かけました。これは、サービス提供事業者側としてはホスティングとクラウドの違いは当然認識しているものの、ユーザー側が明確な違いを理解していなかったため、クラウドという冠をつけておけばユーザーへの響きがいい、という理由もあったと思います。
最近では、ユーザー側でクラウドの定義についての明確に意識するようになっていることを営業活動の中でも実感します。お客様との会話の中でも、クラウドという言葉ももちろん使いますが、IaaS、PaaS、SaaSというキーワードでの話の展開の方が多くなっています。

私はソフトウェア営業という職種ですので、IaaSについては触れる機会は多くありません。主にPaaSが対象です。さらに言うと、アナリティクスのプラットフォーム部分を担当していますので、DBaaS (Database as a Service)がメインとなります。
データベースをクラウドに置くDBaaSについては、まだIaaSほど浸透していないように思います。そこには、データベース、つまりデータを社外に置くことについての抵抗感がまだ払拭できていないというのが理由としては多いようです。自社にサーバーを置くよりもクラウド事業者のデータセンターの方がセキュリティ面でも上のケースが多いと思いますが、そのことについてここでは述べません。
以前のブログで、NoSQLを使ったソリューションの展開事例としてRunKeeperとスマホゲームのケースをご紹介しました。ここではNoSQLという側面とクラウドという側面の両方に触れましたが、今回、ユーザーのメリットとしてはクラウド型であることに立脚していることも多い、ということについて書きたいと思います。

クラウド型、正確にはDBaaS型であることのメリットは、ユーザー数やアクセス数の増加に柔軟に対応できることです。スケールアウトがしやすい、という表現もよく使われます。それももちろんあるのですが、DBaaSについては、運用や管理面でもメリットがもっと強調されてもいいように思います。
ソフトウェアのインストール、パッチの適用やバージョンアップ、バックアップの取得といった面での作業が不要になります。ここはDBaaS提供側で行われますので、ユーザー側は意識する必要がありません。オンプレミスの場合にはソフトウェアインストールの前にハードウェアのサイジングや設置もしなければなりませんね。それももちろん不要です。
データベースでの運用で、一番工数がかかっているのは、チューニングではないでしょうか。インデックスの管理というのは手間がかかりますし、いつまでも終わりというものがありません。この部分についても、DBaaSであればサービス提供側が常に最適となるように調整しますので、ユーザー側の負荷が削減できます。

削減された負荷をユーザー側では、本来の業務、よりクリエイティブで前向きな仕事に振り向ければ、生産性の向上だけでなく、企業の競争力Upにも貢献できます。

IBMでもDBaaSを推進しています。これまで私のブログで紹介したNoSQL型DBaaSの「IBM Cloudant」だけでなく、リレーショナルデータベース型のDBaaSも提供しています。オンライン・トランザクション処理アプリケーション用データベースの作成や管理をサポートする「DB2 on Cloud」と、データウェアハウス(DWH)およびアナリティクスに強みを持つ「dashDB」です。
こちらのソリューションについて、10月29日のWebセミナーでご紹介いたしますので、ご関心のある方はぜひご参加ください。

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IBM 中山貴之のWeb Page

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