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NoSQLとは ~ データベースの新しい潮流

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データベースの世界において最近注目されているタイプに、NoSQLというものがあるのをご存知でしょうか。

NoSQLはSQLではないということではなく、Not only SQLのことであるとされています。
従来からあるDBMS(Database Management System)の型であるRDBMS (Relational DBMS)でないタイプのデータベース、というのがやや粗っぽい説明となります。

RDBMSでないデータベースということですが、RDBMSとはどこが違うのでしょうか。また、どこにメリットがあるのでしょうか。

昨今、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)や地理情報、といったところから発生するデータは、従来型のデータと比べると量的に非常に大きなものになっています。また、ネットで話題になると、爆発的に特定のサイトへのアクセス数が増え、そのことによってデータベースへの読み書きが極端に増えるという現象も、SNSの隆盛にともなってよく見られます。

システム構成や扱うデータの種類が頻繁に変わることが多くなっていることも最近の特徴でしょうか。このことは、データの正規化がされない事象が出てくることを意味しています。たとえば、センサーデータやオンラインゲームからもたらされるログのようなものは、ひとつのレコードとしてデータが出てくるとしても、データ間での関係(リレーション)を考えて各々のデバイスがデータを生成しているわけではありません。種類の異なるデバイスからデータを集めてくる場合には、データ同士がリレーショナルであることを実現するのは難しいでしょう。

また、ウェブアプリケーションについて特に言えることですが、アプリケーションの仕様を変更してほしいという要望が頻繁にくるようになっているのに、データモデルの設計を変更しないといけないのでアプリケーションの変更は待ってほしい、というようなことでは変化のスピードの速い時代にはあっていません。スキーマレスなデータベースであれば、データ構造を柔軟に変更することができますので、アプリケーション側の仕様変更にスピーディに対応ができます。

こうした環境においては、データの正規化や一貫性を保証する従来型のRDBMSではなく、その部分には目をつぶるかわりに、拡張性と開発のスピードにメリットのあるNoSQLを選択することにメリットがでてきます。
RDBMSは古い、性能が劣る、ということではなく、環境によってはNoSQLを選択するほうがいい、ということなのです。
多くの企業で、新しいシステムにNoSQLを適用することを検討しているという調査結果もあります。向こう2-3年の間で大きくNoSQLが使われるケースが増えていくのではないでしょうか。

NoSQLには主に、ドキュメント指向型、キーバリューストア型、列志向型といったような様々な分類があります。また、オンプレミスではなく、クラウド型でサービス提供されるものも増えてきています。
具体的な製品としてはMongoDBやRedis、Apache Cassandraといったものがありますが、IBMでもCloudantというクラウド型(DBaaSタイプ)のNoSQLソリューションがあります(オンプレミス型もあり)。

来週5月21日(水)にこのソリューションを紹介するWebセミナーが開催されますので、ご関心のある方はお気軽にご参加ください。

【Webセミナー】Enterprise NoSQL時代の幕開け NoSQLベースのDBaaS「IBM Cloudant」のご紹介

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IBM 中山貴之のWeb Page

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